fc2ブログ

坂ダ!

***坂道ダッシュ!☆EXOの妄想BL小説です。***

悪魔のようなあなた1

【ルゥハン・シウミン・セフン】


EXOの名前を借りた妄想小説です。

【設定】

兄・・ルゥハン(大学生3年)
弟・・セフン(高校生2年)

ルゥハンの同級生・・シウミン(大学生3年)


シウミンが兄弟に接触することで
起こる物語です。


どっちくっつかせようかなぁ…
と、今のところ未定です。




_/_/_/シウミン_/_/_/


彼に恋に落ちない人間なんているのだろうか?




俺は、ルゥハンに簡単に恋に落ちてしまった。



****************

彼に出会ったのは、大学一年のときだった。


女の子数人に常に囲まれていて
まるで芸能人が歩いているような雰囲気だった。

実際に、読者モデルもかじっているようで輝いている。




大学入学当初から目立っていて、知らない人はまずいない。




俺は…近づけもできない。

全く関係ない人種だった。





入学から約1年…

地味に過ごしていた時に…




奇跡は起きた。




理系でも、それなりに文系の講義もとらなければならない。

はっきりいって答えがないものに大して追及するのって苦手だ。



真面目に講義を受けていると、隣にどかっと座った奴がいた。

おもいっきり遅刻してきた癖にすぐに突っ伏して寝ている。



どんな奴だよ。

と、顔でも見てやろうと思った。



あの有名な…ルゥハンだった。



こちら側に顔が見えるように寝ている為

彼の綺麗な顔をマジマジとみることが出来た。




睫毛が長く、肌も綺麗。

寝ている姿は…

本当に天使のように思えた。




しかし、彼の態度は教授を苛立たせた。



「遅刻していた君、答えなさい。」

教授は、ルゥハンを見ながらいった。

彼は、起きようとしない。



「隣の君、起こしなさい。」

俺を見ながら言った。



大学の教授は基本、生徒の名前なんて覚えない。

こんな100人も自由に席に座れるような大きな教室なら尚更だ。



彼の肩をトントンと、叩いた。



「お、おい…起きて。」

「ん…むにゃむにゃ」

「起きろって!」



「ん?」

彼は起きると教授を見据え、立つ。

「はい。」



教授も、彼が誰かようやくわかったようだ。

「あ…いや…」

「…何でしょうか?」



不機嫌な彼を見て、さっきより数倍優しく言う。

「し、白雪姫は、どうして見知らぬ老婆から林檎を受け取ったと思う?」



…さっきの質問と大分違う。

難しい言葉を羅列して白雪姫とヒエラルキーとかなんかいってたくせに…

かなり分かりやすい質問だ。



「…そうですね。白雪姫は、奴隷同然の生活に飽き飽きしていたのかも。

つまり、ちょっと刺激がほしかったんじゃないですか?」



「そ、そうか。」

そそくさと抗議に戻る。




ああ…なんか俺が緊張した。




「ねぇ、君。」




ぐいっと服を引っ張られた。

ルゥハンと目が合う。

綺麗な瞳。




「ノート全部コピーしていい?」

「え…?」

「嫌?」





「い…いいよ。」

あまりにも緊張してこれ以上何も言えなかった。




それから…

いつの間にか同じ日の講義の時は、隣に座るようになった。

多分俺がいつも同じ席に座っているから、たまたまだと思う…。




「ねぇ、君なんて名前?」

「え?…キム・ミンソク」

「俺は、ルゥハンだよ♪改めてよろしく、ミンソガ♪」



「よ、よろしく…」

俺たちは、今更握手をして、自己紹介をする。




「男子の友達っていないかったから嬉しいな♪」




…ノート貸し借りしてるだけの仲を友達とは呼ばないと思うんだけど。

と、思いつつ



でも、それをやめないのは

彼との関係を切りたくないからかもしれない。




しばらく一緒にいると

ルゥハンは、男友達がいない理由がわかった。




俺がカフェに行きたいというと彼はついてくる。

そこまではいいが…




『あ、今から○○と予定あるから!』

『今から××と飲み会だから!』



とか、言ってとにかく忙しい。




「今日は予定ないよ♪」



なんて、言ってても

電話やラインに夢中。



「はぁ?今から??…わかった。

○○カフェにいるから…来て?」



「…ミンソク、ゴメン今から彼女がくるみたい。」

「わかった。」





はっきり言って、こんな忙しい奴と

一緒にいる意味はない気がする。





結局…

俺はそれでも彼と

離れたくないから側にいるんだけれども。












-1年後-



ルゥハンは、相変わらず彼女をとっかえひっかえしている。

よくわからないけど、コロコロ相手側変わる。

多分、2ヶ月に1人くらいのペースだと思う。

定期的な恋愛だ。





「ふぁあ~ミンソガといるときが一番落ち着くぅ…」

「そりゃ良かった。」



"そのわりにはすぐ彼女作るんだな。"

とかはいわないで置く。



最近は、取り巻きが増え、本当に嫌らしく疲れているらしい。

「手づくり弁当とかさ、マジ勘弁してほしい。」




彼は、かなりの潔癖症…

俺の前でゴミ箱に中身を捨てている。




「握り飯とかさ…嫌じゃない?」

「…それは、俺も嫌だな。

誰のかわからないのはちょっと…」




「でしょ??!ミンソガのなら食べれる!」

「え?」




そんなことで胸が高鳴ってしまう。




「ミンソガも潔癖だからね。ちゃんと作ってくれそう!」




ルゥハンはとびきりの笑顔を向けた。

はーん…そゆことね。

ただの都合がいい存在…ね。





この、淡い淡い片思いを秘めたまま…

俺は卒業するんだと思っていた。






昔書いて放置してたのを出してみました…

最初説明じみててすみません…
もさっとしうちゃんがるぅに片想い~


FC2blogranking


にほんブログ村 BL・GL・TLブログ 二次BL小説へ
にほんブログ村

いつもありがとう(>_<)

おまけ拍手
PageTop

悪魔のようなあなた2

【ルゥハン・シウミン・セフン】

兄・・ルゥハン(大学生3年)
弟・・セフン(高校生2年)
ルゥハンの同級生・・シウミン(大学生3年)



_/_/_/シウミン_/_/_/


「ミンソガ!ミンソガ!!

明日の1限の代返しといて!」


「わかったわかった。」

彼はバタバタと、いつものように走っていく。



螺旋階段を降る彼を上から見下ろすと…

ミス大学のグランプリ確実と噂されるの子に声を掛けられていた。




笑顔で返す彼…

満更でも無さそうだな。




…なんて、俺は関係ないんだけど。




そんな感じで彼は、自由に気ままで

付かず離れずの関係を保っていた。





彼が風邪を引いた日…

変化は訪れた。






****************


ルゥハンの奴…またサボったな?

と、思ったら電話が鳴る。



『ゴホゴホッ…ミ、ミンソガぁ』

「え?どうした?」



『風邪引いちゃって…さ。

今日5限のリーディングの課題持っていってほしくて…』



こーゆーの、ばっかりだな…

と、わかっていても慣れると麻痺する。




「…彼女は?」

そーゆー時こそ、彼女に看病してもらえばいいのに。




『別れた。…ミンソガしかいない。』




弱々しく喋る彼に

「…わかったよ。」

と、言いながら、どきどきと胸が高鳴った。





『住所は・・・・・・』

と、彼の住所をメモった。





****************


どうせ、一人暮らしだろうと思い

栄養ドリンク剤やら、インスタントのお粥やら買ってきたが…



「嘘…。」



彼の家は…

大きなお屋敷のような家だった。




彼の家の門の前に立ち、インターホンを押すのを躊躇する。




家政婦とか…いるのかなぁ?

なんてキョロキョロしていると、スラッとした学生が歩いてきた。

訝しげに俺を見たが、無視してお屋敷に入ろうとする。




ん?

この家の住人?!




「あ、あの…」

「なんですか?」



ちょっと面倒臭そうに見られた。



「ここは、ルゥハン君のお宅ですよね?」

「…兄に、何かご用ですか?」



兄?

ってことは弟??




「俺、ルゥハンの友達なんですけど…」

「友達…?」



よくわからないが、彼の警戒は解けない。

こっちも用事があるので素直に伝えた。



「えーっと、ルゥハンは風邪で寝込んでるみたいで用事を頼まれて…」

「え?そうなんですか?」



びっくりして、彼は電話をかけている。

電話が繋がったらしく、話しているようだった。




別にそこまでして入りたいわけじゃないんだけど。




「講義の課題を持っていって欲しいって言われたんだけど…

それを貰えれば帰るよ。」




「…すみませんでした、どうぞ。」

俺は、屋敷に招き入れてもらった。





長い廊下を二人きりで歩く音が響く。

コツコツコツ…





ルゥハン…

弟がいたんだな。


彼の方が背が高く…

大人っぽいような気がする。



何歳違いなのかな…?



制服着てるってことは、高校生ってことか…。



結局、会話は進まず、

それ以降は無言でルゥハンの部屋まで向かう。



大人しそうな彼が、ルゥハンを見ると

大きな声を出して叫んだ。




「兄さん!風邪引いたなんて

僕には言わなかったじゃないか!」




彼は、ベッドに寝ているルゥハン目掛けて歩み寄り

手を握った。




「…お前はちょっと大袈裟なんだよ。」

「だって…心配するだろ?!」




…兄弟ってこんな感じなのか?

ちょっと異質な空気だった。

少し居づらくも感じる。




そうすると、ルゥハンの方から声をかけてくれた。




「ミンソガ…ここまでありがとう。」

彼は、熱があるからなのか

いつもの元気はなかった。



「いいよ、この2単位とれないとヤバイんだろ?」



彼から課題を貰い、カバンに詰め込む。

その時、ついでに買ったドリンク剤など入ったコンビニの袋が目に入る。




「…一人暮らしだと思ってたから…

要らなかったら持って帰るけど・・・いる?」



ドリンク剤などをカバンから見せると

ぱぁぁと、ルゥハンは笑顔になった。




うわぁ! うれしい…

何も食えなくて…ミンソガぁ…ありがとう!」


「あ、ああ…

じゃあ、俺もう行くよ。」




「え?もう??」




時間的にはまだ余裕はある…が。

さっきから弟の視線が気になって仕方ない。




「じゃあ、帰るから。」

と、この空気から解放されると思った矢先…






「セフン、ミンソガ送ったげて。」

と、彼は弟に言った。





「え?…でも。」

彼は明らかに行きたくなさそうだった。



「俺は大丈夫、気にするなよ。」

できれば、早くこの空気から逃れたかった。





「セフン、ミンソガは俺のために来てくれたんだ。

…わかるよな?」



その、半ば強制するような口調に…

「…はい。」

としか言いようがなかったようだ。



****************


帰りもこの廊下を二人で歩かないといけないなんて…

…気まずい。



「あの…」

何か話さなければ…と、思ったら

彼のほうから口を開けた。




「うん?」

「兄は、大学でどんな感じですか?」



どうやら…大学でのルゥハンが気になるらしい。



「え?有名だよ。ファンクラブとかもあるし。」

「…高校の時もありました。」

「あ、そうなんだ。」





「そうじゃなくて…あの、もしかして兄と

…特別な関係なんですか?」




「…特別?

いや、ただの友達だよ。」

「…友達?」




彼は、考え込んだ様子だった。

何でそんな考えに至るのか逆に気になる。



「兄に、友達なんて連れてきませんから…」

「そ、なんだ。」

だから、あんなに警戒されていたのか。



ルゥハンは、潔癖だから無闇に人を部屋に入れたがらないだろうなと思った。




「ちなみに、彼女も連れて来ないです。

あんな奴らに入り浸れても困る。」




ブラコン気味…なのかな?

なんか、そんな雰囲気が否めない。




「俺もたまたまだよ、今日課題出さないと、単位落としちゃうからさ。」

「単位ですか…?」

「うん。大学って教授によってばらばらでいろいろ面倒なんだよ。」

「…へぇ。」





「あ、ここでいいよ…ありがと。」

もう、二度と会うこともないだろう…






これが、セフンとの出会い。







フンハン気味…
ちと、おかしかった文章消しました。


FC2blogranking

にほんブログ村 BL・GL・TLブログ 二次BL小説へ
にほんブログ村
:;(∩´﹏`∩);:

おまけ拍手
PageTop

悪魔のようなあなた3

【ルゥハン・シウミン・セフン】

兄・・ルゥハン(大学生3年)
弟・・セフン(高校生2年)
ルゥハンの同級生・・シウミン(大学生3年)



_/_/_/シウミン_/_/_/

ー数日後ー



大学内のコンビニで、ルゥハンとサンドイッチを買って二人で外のベンチに座る。



「はぁ~ああ。

女の子だったらよかったのに。」

彼が嘆くように呟いた。


「誰が?」



「ミ・ン・ソ・ガ」



「はぁ?」



彼は俺の肩に、肩を軽くぶつける。

ルゥハンは、風邪が治ってから少しスキンシップが激しくなった気がする。



ドキドキして、体を少し離すとさらに距離を狭められた。

重なった肩が熱い…。



「だってさ、一緒にいてすっごく落ち着くんだもん。」


俺を、近くでキラキラとした目で見つめた。



どうしよう…こんなことで

今、とてつもなく幸せかもしれない。



ドクンドクン…

ドクンドクン…


自分の心臓の音が彼にばれてしまわないか心配だった。



「ミンソガぁ…」

ああ、今なら言える気がする。




"好きだ…"って。




「あのさ…俺…」

ティントン♪



しかし、彼のラインの音であっさりと掻き消された。



「あ、セフナ。

なんか、スカウトされそうになったけど逃げたって!」



…ああ、あの弟か。

逃げる…?

そんな風には見えないけど。



「へぇ、凄いな。」

「俺だって、中学生からされてたし!!」

「…はいはい。」


「もー!ミンソガ、ちゃんと聞いてよ!!」



と、セフンの話は続き…

告白のタイミングを失ってしまった。。




「最近は、よくセフンとミンソガの話するんだぁ~」

「俺の話…?」



話題にしてたのしいことなんか1つもないのに…



「ミンソガが理系って話したら色々聞きたいって言ってたよ。」

「へぇ…」



ティントン♪



「あ、今ミンソガと一緒にいるっていったら写メほしいって。」

「え…」



それ、浮気を疑われてる恋人みたいだな…

と、言おうとしてやめた。


「ほらー、撮るよ!」


そんな風に彼は言って顔を密着させる。

カシャッと、撮って弟に送信していた。



「…兄弟仲良しだな。」



棘にならないように言った。

俺は彼の弟はちょっと苦手だから嫌な言い方に成りかねなかった。



「あいつ、俺のこと溺愛してっからね。」

「溺愛…?」


一体、どういう意味…?


「昔っからずーっと俺の側から離れないんだよ。」

「ああ、そーゆーこと。」



よかった。

変なこと聞かなくて。



「彼女とかいないみたいだし、

早く兄離れしてほしいよ。」

「とかいって、彼女が出来たら、ルゥハンの方が寂しがるんじゃないか?」




「もー!そんなことない!!」




ティントン♪

続けてラインはやってくる。




「はぁ?!」

と、彼が叫んだ。




「どうした?」

「今、こっち向かってるって。」




「え?

なんで??」


「俺も、今聞いてる。」


ティントン♪


「…ミンソガ、セフナになんか言ったの?」

「え、俺?」

彼は、俺にラインの内容を見せてくれた。




"単位のとれるとれないとかの話聞いたんだけど、よくわかんないから

ルゥ兄の友達に聞きたい。


ダメ?"




…なんかライン内容は控えめなわりには

行動が強引な気がする。




「ミンソガが嫌なら断るよ??」




自分が、あのとき話した何気ない会話のせいだとしたら…

それは俺の責任なので




「もちろん、いいよ。」




と、答えるしかなかった。





今日はただのルゥミン。


FC2blogranking


にほんブログ村 BL・GL・TLブログ 二次BL小説へ
にほんブログ村

いつもありがとう(>_<)

おまけ拍手
PageTop

悪魔のようなあなた4

【ルゥハン・シウミン・セフン】

兄・・ルゥハン(大学生3年)
弟・・セフン(高校生2年)
ルゥハンの同級生・・シウミン(大学生3年)



_/_/_/シウミン_/_/_/


キャンパスの、正門から一番近い学食で彼を待つ。



「おー、こっちこっち。」



ルゥハンが手を振ると、彼は笑顔でこっちに歩いてきた。

ちらちらと、何人か二度見して振り返るひともいる。




「こんにちわ…」



と、俺に会釈する。

その表情は、以前と比べるとかなり緩んでいた。




「本当だよ!

俺とミンソガの時間をさ!

…あ、電話だ!!」




と、彼は席を外した。

しーんとした空気が包む…



「えっと…単位の話だっけ?」



「いえ、あの…それもあるんですが…

この前はすみませんでした。」

と、頭を下げられた。



「え…?」



「なんか、変なこと言ったこと謝りたくて…」

「あ、いや別に…いいよ、全然!」



なんだ…思ったより素直だ。



「あ、あの…じゃあ、大学について聞いてもいいですか?」

「もちろんいいよ。」


****************


数十分だろうか…?


彼と大学について二人で話していると

電話をしていたルゥハンが帰ってくる。




「ん?

いつの間にか仲良くなってんの?!」


「それは秘密。」

と、セフンは人差し指を口許に立てる。



「何それー教えてよ!」



「大したことじゃないよ。」

「もー!ミンソガまで!!」



と、聞きたがる彼を見ながらお互いに笑った。



思っていた彼と違い

話しやすくて、普通の高校生だった。

あのときは取り乱していたからであろうか…?



「すみません、もう帰りますね。」

と、彼は席を立つ。



「また、相談に乗ってくださいね。」

彼は俺に笑顔を向け



俺は、つられるように

「ああ…」

と、返事をしていた。



***************


それから、ルゥハンを通して時々会うようになった。

今日は三人で、カフェに来ている。



「高校三年になると、文系、総合、理系にクラスが分かれるんですよ。

それで、迷ってて。」


「…好きなので、いいんじゃない?」

と、ルゥハンが言って俺も頷く。




「まぁ、そうなんですが…

理系、苦手なんですよね。」


「苦手なのに好き?!

その感情よくわかんない!!」


と、ルゥハンがセフンに突っかかる。

うーん、わからなくもないけど…


「理系にいきたいんだ?」

「…はい。」



♪~

と、言っていたら、ルゥハンのスマホが鳴った。

「あ、ごめん!

彼女待たせてた!!俺先に行く~」



と、言ってカフェを出る。

そう、いつの間にかルゥハンにはまた新しい彼女ができていた。



大体こうなると、彼も帰るのだが…

今日は少しだけ違った。



「はぁ…」

と、セフンがため息を吐く。




「あの…兄はいつもこんな風にいなくなるんですか?」

「え…?」



「なんかいつもだなって思って。

家にもいつもいないから。」



セフンは少し怒っているようにも

悲しそうにも見えた。



「…最近、彼女が出来たからなぁ。

そっち優先したいんじゃない?」



「…ミンソク先輩は、それでいいんですか?」

「…え?」




彼は俺を真っ直ぐに見つめる。

何かを見透かされているように。




「いいも何も…そーゆーもんだろ?

あ、もうこんな時間だ。

俺もバイト行くよ。」



と、行こうとすると引き留められた。

「な、何…??」





「ライン、交換しませんか…?」










数日後…


「ミンソク」

…。

「おい、ミンソク。」



「え?」

「何ぼーっと、してるんだ?」

「あ、ごめん。」




夜はバーとして、お酒を扱うお店なので
昼の部でもウェイターのような格好をして食事を運ぶ。

時給がいいから入ったけど…あんまりこの服馴染まないなぁ…
と、言うのも、彼が似合い過ぎているのかもしれない。


同い年だけど、先に入っていたクリスは先輩だ。
スラッとした体にウェイターの服ももカナリ似合っている。



実際彼目当てで店にくるお客は後をたたない。



「いや、クリスは制服似合ってるなって思って…。」

「…そうか?ちょっと裾が短くて…」

「…」


ってか、ぼーっと、してた理由は他にあるんだけど。


ラインをセフンと交換したものの…
あれから連絡は一切来ない。


セフンが何を考えてるのか…
ずっと俺は、考えていた。



隠していたつもりだったけど…
ルゥハンへの気持ちがばれてしまったんじゃないだろうか?…とか。




「ミンソガぁ!」


「え?」



キラキラした人物が…

俺に手を振っていた。



「お前目当てか?」

と、にやにやするクリス。

「あいつ男だぞ…」



「え…」

と、彼は固まった。



あまりにも目立つ行動をして注目の的になってしまった。

「る、ルゥハン!!どうしてここに…!」

と、彼に近づいて小声で話す。

ここは、地下で、わかりずらく
大学生はちょっと入り辛い場所なのに

「だって、この辺のカフェで働いてるって聞いたから…探してみたぁ♪」



…確かにここらへんは飲み屋ばかりで、昼営業してるところは少ない。

でも、それにしたって…!



「イケメンがいるって有名だって聞いたから、ミンソガかと思って♪」

「んなわけないだろ?イケメンは、あいつだから…」


と、クリスの方を向いた。




「ふーん、まぁまぁだね。」



と、彼を値踏みしたように見たあと

「俺も働いちゃおうかな~?」

なんて、俺を見つめる。



「これ以上混んだら困る。」

「えー、だってミンソガと働きたい!」



嬉しい気持ちが込み上げる

…が。




「…ここで、修羅場とか困るぞ?」

「あ!確かにw

ざんね~ん!」

と、笑って終わってしまった。



一瞬だけ考えた。

一緒に働いたら、楽しいだろうな。

…なんて



その後…



バイトがちょうど終わって、ルゥハンと一緒に途中まで帰る。



「ミンソガも結構モテてたよ~?」

「そうか?」



そんなわけないけど…

実際、お客はお前に釘付けだった気がする。



そんなときに…

ラインが来て、何も考えずに見た。




「誰から?」

「…えーっと広告。」




俺は、咄嗟に嘘をつく。






『今日は会えませんか?』




セフンからだった。



遅くなりました。
しうちゃんのかっこは、サバのときの服を思い出していただけたら…
(サバがインパクトありすぎて排除できない…。)


FC2blogranking

にほんブログ村 BL・GL・TLブログ 二次BL小説へ
にほんブログ村

(*´з`)

おまけ拍手
PageTop

悪魔のようなあなた5

【ルゥハン・シウミン・セフン】

兄・・ルゥハン(大学生3年)
弟・・セフン(高校生2年)
ルゥハンの同級生・・シウミン(大学生3年)


_/_/_/シウミン_/_/_/


『今どこにいる?』


と、セフンにラインすると、この駅の近くにいるらしい。

どうやら、ルゥハンが俺のバイト先はこの辺だと教えたらしい。



『じゃあ、そこで待ってて。』

と、送ってスマホをポケットにしまう。



「このあとは、帰るのか?」

と、ルゥハンに問い掛けた。

「んーん。デートだよ。」


ルゥハンは、電車の時間を確認している。

「あ、そうなんだ。」


もしかしたら、3人で会うんじゃないかって可能性はなくなった。


「何それー、寂しいの?」

嬉しそうに俺を見る彼。



「…んなわけないだろ。」


"寂しくないわけないだろ。"

心の言葉とは反対の言葉には慣れていた。



「そんなこと言って寂しい癖に!」



寂しいっていっても

側にいてくれるわけでもないくせに。




何でもお見通しのようでイライラしてしまう。

「俺も用事あるし。」

「え?」


彼に少しだけ当たる。

少しだけでも寂しく思えばいい。


「へー、珍しいね!」



…とてつもなく、空しいだけだった。



男女だったら…

ここで行かないでって言えたんだろうか?

ここで、ずっと好きだったと告白できたんだろうか?



苦しい…

苦しい…

苦しい…




ただ見ているだけなんて…




「じゃあ、また行くからねー♪」

「はいはい、また明日な」

と、彼が改札口に入るのを見送った。




"行くな!"

心の言葉は届かない。




「…泣いてるんですか?」

「え…?」





俺は、後ろにいるセフンに抱き締められていた。






_/_/_/セフン_/_/_/


僕は兄の全てを知っている。



彼女と長く付き合うことができない。

潔癖ゆえに部屋に他人を入れない。

男友達は、いない。




兄が特別なのは僕だけ。




みんな一歩一歩距離を縮めて気づく。

自分は彼の特別にはなれないんだと。



僕は…

"誰しもが愛されたい兄は僕のものなのだ…"



と、優越感に浸っていた。



しかし、知らぬ間に彼がいた。

兄の友達だ。




彼は、簡単に彼の壁を破っていた。




そして、兄が送ってきた写真をみてなんとなくわかった。




ああ、兄は彼が好きなんだ…と。




それを確信するために

実際に会ってみたら、兄はいつも席を外す。




…違和感を感じた。


そして、確信する。

兄は気づいていない。



あんなにも執着しているのに…

本人は、自身の気持ちに気づいていないのだ。

多分、気づいてしまったら兄は僕から離れてしまう。



それだけは嫌だ…

本当嫌だ。



僕は、彼の友達を引き離すように

強引にでも会うことにした。




「こんにちわ…」

正直気まずいなと思いつつ笑い掛けた。

彼の表情は固かったが少しずつ普通に話せるようになる。




兄の友達はミンソク先輩というらしい。

僕はこの人が苦手だった。



見た目と違い、中身が大人っぽかったからだ。




兄を僕から奪う敵。

何回も二人の邪魔をして…

彼の嫌がる顔を見ようと思っていた。



しかし、実際は…

兄より兄らしく、兄が面倒くさがって聞いてくれないこともちゃんと聞いてくれる…。


「理系、苦手なんですよね。」

「苦手なのに好き?!

その感情よくわかんない!!」


兄は…

そうやって関係ないことは深く考えない。


「理系にいきたいんだ?」

「…はい。」



ミンソク先輩なら…

なんて答えるのかな?



「飛び込んでみたら?

無理だって思ったら転科すればいいんだから、やり直しはきく。

でも、最初からそんな気持ちじゃだめだけどな。」



…進路相談なんてただの口実なだけだったのに。



本当の兄と言うものは…

こーゆーものかもしれない。




「あ、ごめん!

彼女待たせてた!!俺先に行く~」

「ああ、またな。」



いつも電話やメールでいなくなる兄を

見つめる彼しかみてない。

その横顔は、哀愁漂っていて…





いつも僕だけが見ることができる。





「はぁ…」

なぜか僕がため息を吐いた。



「あの…兄はいつもこんな風にいなくなるんですか?」

「え…?」


ミンソク先輩は…

僕を真っすぐに見た。



気づかないで欲しかっただろうな。

こんな姿。



「なんかいつもだなって思って。

家にもいつもいないから。」



いない理由は…彼ではなかった。

彼のことが好きだと兄はまだ気づいていない。



「…最近、彼女が出来たからなぁ。

そっち優先したいんじゃない?」



彼は、兄の都合がいい友達のままだから。

それ以上進展させる気もない。



「…ミンソク先輩は、それでいいんですか?」

「…え?」




ミンソク先輩も、そーゆー意味で兄を好きなのに。










「…泣いてるんですか?」

「え…?」



"これはチャンスだ…"

と、誰かが囁く。




僕は…兄を見つめる彼を抱き締めていた。




「せ…ふん!」

ビックリして彼は僕の肩を押した。


「何して…やめろ。」

しかし、彼の力はあまり入っていなかった…




兄に愛されるのは…

僕だけでいい。




この行為は…彼を兄から遠ざけるため。

他意などない。



彼は、僕を愛せばいい。



そして兄の恋心は…

恋心とわからずに、時に流れていくんだ。




嫌がる彼の手首を掴んだ。



「ミンソク先輩。

兄が好きでしょ…??」

「え…」



彼は、固まったままどうしていいかわからない様子だった。



「大丈夫…兄にはいいません。

兄は、ノーマルですから。」




「それより…

僕を好きになってくれませんか?」




「え?」

「僕は、何処と無く兄に似てるでしょ?

だから…」



「あ、えっと…話がみえない。

どういうこと?」



強引すぎたかもしれない。

でも、この心の寂しさの隙間に入る必要があった。



「もう、兄の背中を見るミンソク先輩を

みてられないんです。」



…敢えて好きとは言わない。

彼をぎゅうと抱き締めた。



「セフン…やめてくれ…人が」



男同士で外で堂々と抱きしめあっている様子が

彼には耐えられないらしい。

しかし…彼の心臓はドクンドクンと高鳴っている。



「兄にしてほしいこと…

僕は、沢山してあげられます。」



「キスだって…それ以上だって…。」

「や…」




「僕が寂しさを埋めてあげます。」




ちゅ…

僕は、彼のおでこにキスをした。





「だから、僕を好きになって?」





彼の兄への想いは…

僕が受け止めればいい。






セフンの気持ち…ちゃんと伝わってるか不安です。

るぅちゃんは女の子大好き…
隠そうとしてるしうちゃんの気持ちに気づかないのです:;(∩´﹏`∩);:

FC2blogranking

にほんブログ村 BL・GL・TLブログ 二次BL小説へ
にほんブログ村

;つД`)

おまけ拍手
PageTop