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坂ダ!

***坂道ダッシュ!☆EXOの妄想BL小説です。***

【おまけ】風と太陽と俺

【セフン・シウミン】


140話ベッキョンとの勝負に敗北後…
の、セフンとシウミンのお話

18歳未満の方や、苦手な方はご遠慮ください。


##シウミン##
 



「はー…」




ソファに座り、ネクタイを緩めた。

なんか騒がしい一日だった。
まさか、ベッキョン先輩が辞めるとは思わなかったし…それに託すって何?


「ミンソギ。」


知らぬ間にソファの隣にセフンが側にいた。


「うわっ、びっくりしたっ」

「…一緒に帰ってきたでしょ?」



セフンは俺を心配したのか家に泊まりに来てくれた。
 

「こ、こんな近くにいるとは思わなかったんだよ…!」


動悸で胸を擦っていると、セフンがじっと見つめた。


「大丈夫?」 


肩がぶつかるほど近くに寄ってきた。
太平洋のように広い肩に頭をコテンとぶつける。


「…疲れた、色々あり過ぎてキャパオーバーだ。」
 

ぼふっ

今度は胸に顔を埋める。
セフンの匂いを嗅いでると疲れてた気持ちが少し早い和らぐ。


「ミンソギ…」


腰に手を回され、更に密着する。


「…セフン。」

「はい」


セフンの顔が近づいてきて…
段々気持ちが落ち着いてきた。


「…俺、悔しいかも。」

「え?」


セフンの顔が近づいてきたがピタリと止まった。


「負けて悔しかった。
もっと頑張ったら勝てた、かも。」


ああ、今更こんなこと言っても仕方ないのにっ!
悔しさが込み上げてしまった。


「…僕もミンソギと一位になりたかったです。」


うぅっ…セフナには非がないのに不甲斐ないっ


「これをバネにもっと頑張ってみる。」

「そうですね。
これから二人で力を合わせて頑張りましょう。」

 
セフンが微笑んだので俺は嬉しくなった。

 

「よぉし、今日はとことん飲もう!」


どさっ

「え?」



何で俺は押し倒されてるの…?



「僕、ずっとお預け食らってるんですけど?」

「お預けって…んぁっ」


ワイシャツ上から胸の飾りを摘まれた。
慌てて手で口を押さえると、スラックスを脱がされボクサーパンツが露わになる。
 
そのまま上にどかりと乗られた。 
逃げられない状況だ。



なんか恐い…



「せ、セフニ…?」


恐る恐る顔を見るとセフンが拗ねたような顔で見つめている。

キュンッ

か、かわいい…!



「クラブでミンソギに触れられる度に我慢してました。」


セフンはネクタイをシュルンと緩めた首から外して投げ捨てた。


「あ…」


確かに抱きついたりベタベタした気がする。
改めて思い返すと結構挑発的な発言や態度もしてたような…



「責任取ってくれますよね?」



セフンの首筋から肩、胸そして腰を上から下に流すように見つめた。
一瞬で男らしくなる様子に今度は下半身がキュンと疼く。

静かに怒ってるのもまたいい…


「はい…」


頷くと、セフンはボタンを外しながら腰を動かし下半身を押し付けてくる。


嘘、もう…勃ってる?


自らシャツのボタンを外しながら、上半身を起き上がらせ、脱いだ。
 
そして、自分からキスを仕掛け…
ゆっくりと、啄むようなキスをするとセフンが舌を絡ませてきた。


「んぁ…」


そのまま抱きしめ合いながら腰をお互いに擦り付け、高まりを確かめ合う。

唇を離すと、唾液で濡れたセフンの唇が見えた。
視線が下に向かうとセフンが悪戯に微笑む。


「ミンソギ…パンツびしょびしょですね。」


それは、キスをしながら腰を動かしているときから感触でわかっていた。
粘着質な生温かい液体で湿っている。


「セフンもだろ…?」


意地悪なことを言われても全然嫌じゃない。
寧ろゾクゾクとする。


「はい、もう限界です…」


セフンは立ち上がり俺を持ち上げソファからベッドに移動させた。

素直になったところも…好き。

ベッドに辿り着くとセフンが下を脱いだので、俺もボクサーパンツを脱いだ。    



「声、もっと聞かせて…?」














「あぁ…」


俺は脚を開きセフンのモノを受け入れる。
彼のモノがまるで自分の中の一部のように感じる。


「動かしますね…」


セフンがゆっくりと小刻みに動いた。


「んぁ…あぁっあ、あっ」


久々のセックスでこんなに窮屈だったかと思うほど圧迫されながらも、快感で思わず声が漏れる。
気持ちいいのと苦しいのでぐちゃぐちゃだ…
すると、セフンが抱きしめて胸の突起をつまむ。


ビクンッ


「んぁあっ…」


あらぬ方向からの快感に体が痺れるような感覚が走る。


かぷりっ

そしてもう片方は、吸われながら舌をころがされていた。


「あ、あ、セフナ…出ちゃっう…」


セフンの腰の振りが段々と激しくなる。

もう、限界っ…


「あぁっ」

「ミンソギっ…」















「…僕、もっと頑張りますね。」

「え?」


シャワーを浴びて再びベッドに寝転がるとセフンが俺を抱きしめながら言った。


「多分ですけど、ジュンミョナ…
ベッキョニひょんに付いていくと思うんですよ。」

「え、あれでも冗談だろ?」


話を逸らすためにあんなことを言ったと思う…が、ベッキョン先輩の真相はわからない。

もしかしたら、裏のうらをついてやっぱり付いてきてほしい可能性も…あるのか?


「絶対勘違いしてると思うんですよ。
それに、求められると張り切るタイプなんですよね。」

「なるほど…」


流石セフン、店長と長い付き合いなだけある。
ちょっとだけ嫉妬。


「で…その後を信頼してるこの僕に託すんじゃないかって思うんですよね。なので、経営についてもっと勉強しようかなって思います。」

「セフンが店長ってこと?」

「そうです。」


セフンが店長かぁ…
流石セフン、そこまで読んでるとは!

そしたら俺は…


「店長になったら、ミンソギは僕を支えてくれますよね?」

「お?」

「…と、言うか僕がいないところで他のホストや姫とイチャイチャとか許せませんから。」

「えぇ、ちょっと束縛しすぎだろ?」 

おどけて言ったら、真剣な顔をこちらに向ける。


「だめなものはダメです。」


セフン思ったより独占欲強い…?


ちゅっ…

ちゅっ…



セフンが覆いかぶさってきて、額や頬にキスをする。


「ミンソギ、もしそうなったら僕たち一緒に住みませんか…」


そうならなくてもぶっちゃけ住みたいけど…



「うん、もちろん。」



俺は頷いて、セフンは笑顔になった。

セフンとクラブを経営する…とか、なんかワクワクする。
そんな日がいつか来たらいいなと思っていた。




*********************




「おーい、みんな集まってくれ。」




結果、セフンの予想は半分当たって半分外れた。
俺たちホストは店長に呼び出されていた。


「俺はベッキョニのマネージャーをすることになった。」


「「えっ?!」」



俺はセフンを見た。
凄い、考えが当たった…!?


「いやぁ、マネージャーになる気なんて全っっく無かったんだが芸能界は闇が多いだろ?
そんなところにベッキョニを一人行かせられないと思ってな…それに、どうしてもってベッキョニが…くどくど…」



じゃあ、次の店長は…??
ドキドキしながら次の言葉を待つ。



「と、言うことでシウミン、いやキムミンソクに店長を頼みたい。」


「…ぇえ?」



ベッキョンに託されたとき以来また変な声が出た。


「セフンのサポートは素晴らしかった。
僕には出来ない手厚さだ。
これからは、ホスト全員と店全体のサポートを頼む。」


俺が店長…?!


「は、はい…」


有無を言わせない眼力で俺は頷いていた。



「では、解散っ」



俺はセフンの方に向かおうとするが、ホストたちに囲まれた。

やばいもしかしたら批判殺到…か?!



「シウミンさんおめでとうございます!」

「え?」

「店長がシウミンさんなら嬉しいです!」

「シウミンさん僕たちの飲み物とか食事考えてほしいです!」

「え?!」


俺は動揺した。
みんな目がキラキラしている。


「セフンさんのタピオカ企画に愛を感じてました~」

「僕たちも愛してくださいっ次期店長~!」


次期、店長…!
セフンと経営の勉強しててよかった!


が、…



「いつまでベタベタしてるんです?
次期店長。」





その日の夜は、セフンが離してくれず…
大変な一日だった。





【終わり】


最後までありがとうございました!
次回は、シウミンセンイル(カイシウ)『CHANGE』の短編を予定してます。


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風と太陽と俺no.141【完】

【カイ・シウミン・セフン】



##シウミン##


数年後…



『"あんにょん朝だよ"、はーじまーるよー!!』

「ベッキョン先輩出てるね。」


コーヒーを飲みながらセフンを見た。


朝の情報バラエティ『あんにょん朝だよ』の月曜パーソナリティーに抜擢されていた。


「あー…」


セフンは何てことない顔でスーツを羽織り、ネクタイを締める。

ベッキョン先輩は、テレビに出たら瞬く間にお茶の間を掻っ攫った。
時代劇ドラマのモノマネでブレイクしたのだ。
そして愛嬌があって可愛かったら売れないわけない。

「歌手デビューも控えてるってジュンミョナが言ってた…」

「えぇ、元店長凄いね。」


マネージャーの仕事もそつなくこなすとは…


「でも、ベッキョナが遊ぶ暇がないってボヤいてました。プライベートも全部一緒だって。」

「あはは、そりゃ大変だ。」


テレビ越しで、ミニゲームをしてるベッキョン先輩はやはり可愛くて面白い。

だらだらと朝番組を見ながら時間が過ぎていく。

『はーい、CMの後は…MCT reveの登場です!』

「えぇ?!ミニョン出るの?!俺、録画したっけ?!」

「一週間前から録画してまつ。」

「なんだ、よかったぁ」


ドンヒョクがミニョンにベタベタしてないかチェックしないとっ


「じゃあミンソギ、先に行きます。」

「おー、いってらっしゃい。」

ムスッとしながら振り向くセフン。

「…ちょっと待って。」

「ん?」


「行ってきますのチューは?」


キュンッ…かわいいっ


ちゅっ…

そのまま抱きつく。


「今日は会食終わったらすぐクラブに行くから…」


「うん、待ってる。」

「セフナ、遅いっ」


しびれを切らしてヨンホさんがやってきた。


「すみません、ヨンホさんいつも。」

「いえいえ、仕事ですから。」


セフンは、ホストの仕事の傍ら母親のミリさんの仕事も手伝うようになった。
セフン曰く、俺が店長をクビになったら支えてくれるためらしい。
何とも頼もしい限りだ。


「じゃ、行ってきます。」

「ふぁぁ、俺は出勤まで一眠りしようかな。」


朝はセフンを送り出すために早起きしている。


「ミンソギ、昼から打ち合わせじゃなかった?
2号店の店長と。」

「あーっ、そうだったっ」



俺は、ホストから店長になりバタバタしている日々を送っている。













「おはようございます。ミンソギひょん。」


ニッコリ下がり眉は今も健在だ…


「おはよ、ジョンデ。
2号店順調みたいだな。」

「おかげさまで。
ミンソギひょんが宣伝してくれたからでしょ?」

 
ジョンデはイーシンさんの秘書をしていたが、帰国後2号店の店長を任されていた。


「姉妹店だしね。」


ジョンデが店長になってからメキメキ売上が上がってきている。
そして、1号店はベッキョンが居なくなり売上は下がったままを一応キープしている。


「俺のところ今月はペア強化月間なんだ。
2号店は盛り上がってるか?」


ベッキョンとセフンをかけて勝負したあの日以降、ペアは固定ではなく、挙手制になった。

これは、ホストも姫も推しの為にモチベーションが上がるので3ヶ月に一度行われている。


「はい、ユータが人気で毎回盛り上がってますよ。」

「おお、それはよかった。」


2号店は、ユータ率いる、ジェヒョン、テヨン、ジョンウが異動している。

1号店も頑張らないと…!

 











「こんばんは!ショータローと」
「ソンチャンです!」

「かわいい~」

「そうなんです、僕のショータローはかわいいんです。」

「いやいや、僕のソンチャンも可愛くないですか?」

「きゃー」


新人を羨ましそうに見ている現No.1ホスト…


「チャニョル先輩?」

「…若いっていいですね。」

「ああ、二人でいるところをスカウトしたんだ。癒やされるだろ?」


仲良しは癒しだ。


「…うぅ」

俯くチャニョル先輩…

「え?」


「ギョンスぅ…ぐすん…」


しまった…!
ギョンスを思い出してしまったのかっ!


「お、落ち着いてチャニョル先輩…修行から戻るまでの辛抱でしょ?」

「うぅ、2年は長いよぉぉ…」


ギョンスは専門学校を卒業後、板前修行で日本に向かってしまった。
将来は韓国で小料理屋を開くすることが目標らしい。


「…あ、そう言えばミンソギてんちょー。
ニュース見ましたか?」

他のことを思い出したらあっさり泣き止む。

「何の?」

「ジョンインですよ、海外で有名になってから今韓国で注目されるようになったから逆輸入って言われてます。」


「おー、そうなんだ。」


と、言いながら勿論知っている。
最近、SNSからニュースになりそのミステリアスさで話題になっている。


「え、一度も連絡取ってないんですか?」

「とってないよ。」


 


そう、あれから一度も連絡していない。





ガチャ…

扉が開いた音に反応し、玄関に向かう。



「おかりなさいませ‥」

「ただいまミンソギ!」



それは、キラッキラした…



「え?」

「会いたかった!」





カイこと、ジョンインだったのだ。

呆然としてる俺…




「うわー、ここ変わってないですねっ」

「わー、カイだ!元気?!」

「チャニョリも元気そうですねっ!」


チャニョル先輩が来たので、慌てて離れる。
…のに、またくっついてくる。


「ミンソギ、家引っ越したでしょ?
だからこっちに来ました。」

「それは…セフンと一緒に住ん」


そして、その間を誰かが割って入ってきた。


「何して…え?!」


ちょうど仕事から帰ってきたセフンだ。

セフンもジョンインの顔を見ると固まっていて、黙って抱きしめられている。


「セフン、久しぶり!」

「久しぶり」


しかし、思い切り離れた。
セフンは俺をぎゅぅと抱きしめた。 


「その様子じゃ、別れてないのかぁ…残念っ!」


全く残念そうではない様子で言われた。
いや、寧ろ嬉しそうだ。


「有名人が何しにここに?」


セフンは俺を守るように抱きしめたままだ。


「今日は二人にお礼を言いに来たんだ。」

「「え?」」


「ミンソギに別れを告げた時のことずっと忘れられなかった。選んだ選択を後悔しないために前に突き進んでたから連絡もずっと出来ずにいたんだ。」





「でもやっと少しずつ自分のこと認めて貰えるようになってきて…自信も持てるようになってやっとこの選択でよかったと思えるようになったんだ。
今の自分がいるのは、ミンソギとセフンのおかげだよ。

だから、ありがとう。」


「ジョンイナ…」

「本当にありがとう。ミンソギはやっぱり僕の唯一無二だ。」

ジョンインは手を広げる。

「ダメっ」

セフンは手でガードする。

「なんだよセフンケチだな~
これは挨拶、信頼の証のハグだって~!」

「ダメなもんはダメッ」


よくわからないが、俺はセフンに抱きしめらられ、セフンはジョンインに抱きしめられている…


なんだかこの光景が懐かしい。

笑顔が太陽みたいなジョンインに、一見冷たそうな風のようなセフン…

振り回されて、大変だったけど楽しかったことも思い出した。


はっ…殺気?


「ジョンイナ、後ろ…」 


笑顔だが明らかに怒っているテミンが立っていた。


「わー、テミナッ
なんでいるのさっ」

「もちろん、監視だよ。」


慌ててテミンのところに駆け寄るジョンインが微笑ましく思えた。



「あ、もう行かなくちゃ…」

ジョンインが腕時計を見ながら言った。

「もう行くのか?」

「うん、連絡して…いいよね?」



ジョンインはセフンを見た。



「連絡は…ミンソギにしないで僕にしてくだたいっ」




セフンが言うとジョンインは笑って頷いた。




「あ、待って二人ともっ

サイン頂戴~!」




【おわり】



長い長い間お付き合いいただきありがとうございました。
お休みが多くてほんとに申し訳なかったです。
セフンがずっと我慢してた後のおまけは明日投稿します。

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風と太陽と俺no.140

【カイ・シウミン・セフン】


##シウミン##


一週間後…
    

今日はいつもより緊張していた。


「みんな集まってくれ。
今から今月の成績発表を行う。」


ああ、とうとうこの時が来てしまった…!


「3位、ユウタとテヨン」


パチパチパチ…


セフン断ちをした後半戦、正直我に変えるとやり過ぎたような気がしなくもないが、指名数はどんどんと増していた。


「2位、ユウタとジェヒョン…」


…が、しかし…!


パチパチパチ…



「そして、1位は…ベッキョンとセフン。」



パ…

奇跡は起きないものだ。


あー…負けちゃった。

大きな拍手と歓声を聞きながらベッキョンとセフンが前に向かうのを見つめていた。


「ミンソギ…」


セフンは俺の目の前で振り向いた。


「おめでとう、早く前にいけよ。」


すると、セフンは何か言いたげにまたこちらを見たが、前に向かった。



ああ…

勝利の女神は簡単には微笑まないのだ…


各ペア達が表彰されているのを見つめながらそんなことを考えていた。


「ちなみに4位はシウミンとセフンペア、5位はユウタとジョンウペアだ。どちらも後半からの勢いは凄まじかったが、惜しかったな。」



店長の総評も、耳から耳へ通り抜ける。
負けは負けなのだ。



「さてと、全部終わったことだし…
お願いを聞いてもらおうかなかな、シ~ウミン!」


ベッキョン先輩は俺を呼ぶ。


「はい。」


俺はセフンとベッキョン先輩の前に立った。


「このクラブ、romantic universeはシウミンに託す!」

「…ぇ?」


間抜けな声が出た。
辞めろと言われると思ってたから理解が追いつかない。


「あ、俺はここやめっから。
後はシウミンに任せようかなって。」


「「えぇぇ?!」」

見ていたホストの声が一気に発せられた。

「ってことで、2号店は…」

「ちょ、ベッキョン聞いてないぞ?!」


店長のジュンミョンが慌てで俺とベッキョン先輩の間に割り込んできた。


「うん、今言った~。」

と、悪気なく言っている。


「なぁ、どうしてやめるんだ?」


ジュンミョン店長がベッキョン先輩の目を見つめる。


「そうだよ、いきなりやめるなんてぇっ」

チャニョル先輩も前に出る。

「芸能界から何回か声が掛かってるって言ったよね?そっちに力を入れたくてずっとチャンスをまってた。」

「だからって別にやめなくても…」

「てんちょー、俺のこと好きすぎるでしょ~?
俺のマネージャーでもやる?」

「そーゆーことじゃ…!」


「冗談はさておきっ」


どこまでが冗談?!
俺は展開が早すぎて固まっていた。


「セフンを頼むね。ミンソギ。」

源氏名ではなく、本名で呼ばれた。

「ほ、本気ですか?」

俺はまだ動揺していた。


「負けたらお願い聞く約束だろ?」


ニコッと笑う。


「もしかして、これが目的だったんですか?」

「さぁどうだろ?」


飄々とするベッキョン先輩に最初から勝って有終の美を飾るつもりだったのだ。



「二人には新しい可能性を感じた、みたいな?」



こうして、一ヶ月間はベッキョンの送別会&芸能活動を応援するイベントが行われた。















「「ベッキョンさん、お疲れ様でした!」」



壮絶なお祭り日程が終わり、遂にベッキョン先輩最後の日がやってきた。  



「おぅ、テレビでもキラッキラに輝いてくるからよろしくっ」


最後の最後まで明るいベッキョン先輩。
そして…
 

「ぐずっ、寂しいけど、ぅ、元気で、なっ…」


涙を隠せないジュンミョン…


「はー…何で付いてくるんだよ~」

「なっ、ベッキョニがマネージャーしてほしいって言ったんじゃないかっ」



そう、店長ことジュンミョンは本当にマネージャーになることを決意したのだ。
新しいことに挑戦したいらしい。



「店長、今まで本当にありがとうございました。」


俺は頭を下げた。


「僕はもう店長じゃないだろ?
キム・ミンソク店長?」




そう、なんと俺はジュンミョンから店長を引き継いだのだ。







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風と太陽と俺no.139

【カイ・シウミン・セフン】


##セフン##


「ちょっと、聞いた?
シウミンちゃんすごいらしいわよ。」

「凄いって?」

「とぉっても積極的らしいの!」

「え…?!」

「シウミンちゃんから本気を感じるわ。
猫科の本能が目覚めたのかしら…?
いや、発情期?」

「そ、そんなに?!
前は恥ずかしがってたじゃない。」

「そうね、誘い受ってやつらしいわ…。」
 
「誘いっ…!」

「せ、セフンちゃんはどうだったの?
しつこいとベッキョニでも嫌がってたわよね?」

「それが…ずっと耐えてるみたい。」

「耐え…?」

「なんかもうそれがいいらしいのよ…!」

「み、みたい…!」







僕は、物凄く我慢している。



「セフナぁ、会いたかったぁ。」


吹っ切れたミンソギは小悪魔だ。


「…」


ミンソギは抱きついてきて上目遣いで、いい匂いがする。
なのに、姫がいるから手も出せないっ  

苦痛…だが、我慢だっ

酔ってるミンソギにキスされた日は、ジュンミョンに強く注意されたのだ。
姫に醜態は見せるべからず!と、言うことらしい。

まぁ、かなり盛り上がったので全く問題がなかったのだが…!


「え、セフナぁ機嫌悪すぎじゃない?」


姫が僕に悪態をつく…


「悪くない…です。」


ううう…我慢してるだけだ。
辛い、主に下半身が…!


「シウちゃん、今月のタピオカは~?」

姫がメニューを見ると、僕にピトッとくっついてたミンソギが離れて姫の方に体を向けた。

離れたら離れたで…もやっとする。

「SAKURAタピオカです。
さくらもちゼリーが上に乗ってますよ。」

「飲みたーい!」

「ありがとうございます、では注文しますね!」


ぱっちんと、ウインクしたあと、ドヨンを呼んで注文している。
なんかアイドルに目覚めたような…
そんな勢いである。


「シウちゃん、お願い事聞いてほしいな!」

「はい、なんでしょう?」


するとこしょこしょと耳元で話だす。
もやもやする。
一体何をお願いするつも…


「ほっぺにキスしてほしいなぁ。」


えぇ?!
今日の姫はミンソギ狙い?!


「わかりました。」


ミンソギことシウミンは姫に近づき…
本当にキスを…

ガッ…
僕はミンソギの腕を掴んだ。 


「…ちょっ、何?」


あああ、僕としたことが…!
引き止めてしまうなんて…

「えっと…」


しかし、姫は目を潤ませてその様子を見ていた。


「尊い…」

カシャ…

「え?」
 
今、撮られ…

 
「セフンのそんな顔もいいわ…!」

は、恥ずかしい。
手を眉に添え、表情を整える。


「みんなに布教しなくちゃっ…!」



え…布教?



「セフンは俺のこと好きだもんね?」


まるでわかってるかのようなドヤ顔シウミン…
膝の上の拳を握りしめた。

あと一週間の我慢だっ…







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風と太陽と俺no.138

【カイ・シウミン・セフン】


##シウミン##



俺は顔を手で覆う。
 


「…で、俺はその後何をしたんだ?」


仕事が終った後…
今はお風呂上がり、セフンの家で反省会だ。


「その後は、僕に抱きついて『好き好き好きぃ』と、言い放ち離れなくて…」

「うわぁぁぁっ」
 

穴があったら入りたいっ!
俺はソファに体育座りで縮こまる。


「すみません、ちょっと盛りました。」

「え、じゃあ…」


ちらっとセフンを見た。


「いや、抱きついてもいますし好きとも言われましたけど…」


全然盛ってない…事実!


「いいじゃないですか、今日の姫達盛り上ってましたよ?」

「…これで盛り上がってもだな…」


恥ずか死ぬ…!


…と、言うかベッキョン先輩に煽られた気がする。

セフンにベタベタしてたし…
あれは絶対ワザと…!
しかし、それに乗ってしまった…


項垂れていると後ろからぎゅっと抱きしめられた。


「…僕嬉しかったですよ?」

「え?」

「ミンソギが僕のこと好きってみんなの前で言ってくれて…だから…」


セフンの顔が近づいた。


「このチャンス、逃したらダメです。」


チャンス…!
俺はコクリと頷いた。


「ベッキョン先輩の考えはわからない…が、これを期に指名数を増やしてい…んん…?!」

セフンの唇が近づき重なった。
そしてセフンの手は俺の胸の中に入り込む…


「ぁ…」


胸を撫でられ、突起を探し当てると指で擦られる。


「んぁ…セフナ、ダメぇ」

「ずっと我慢してたのに?」


カリッと、爪を立てられた。


「ぁんっ」


やばっ、大きな声出たっ


「ミンソギ、もっと聞かせて?」

「あ、悪趣味だ…んん」


指で摘むように撫でられて、胸の突起がジンジンと熱くなるのがわかる。

そんなところいじられたくないのに…
セフンの指が執拗に乳首の先端を弄る。   

か、体が熱い…


「せ、セフナ…やっぱりダメっ!」  


どんっ

セフンの厚い胸板を手で押した。


「俺はセフナを我慢するっ
その欲求を仕事で生かすっ」

「えぇ?!」

「よぉしっ」


俺はソファから立ち上がった。


「今日は帰る!
ありがとな!」



セフンといると甘えたくなるので今日は帰ることにした。



「僕の欲求は…?」




セフンの嘆きはもちろん聞こえるはずもなかった。






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