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坂ダ!

***坂道ダッシュ!☆EXOの妄想BL小説です。***

義理堅い男『おまけ』

【シウミン・セフン】


クリスマス企画
おまけです。



##シウミン##


ドドドドド…   

クリスマスイブ当日、俺はデリバリーのチキンやピザを並べて暫く座ったまま緊張しまくっていた。
  
 
セフンとクリスマス…イブ!

あれから全然合わずに今日を迎えてしまった。
確かにラインや電話でやり取りはしている…が
直接会うのは2週間ぶりである。


家でクリスマス…
やっぱり、キス以上のことをする…よな?


正直、未だに『みんなのセフニ』が『俺のセフニ』だなんて自覚がない。

男が惚れる男、セフニ…
メンバーとしても誇らしかったのに、俺のものなんt



ピンポーン



き、来たっ…

ドドドドド…!   


俺はパタパタと走り玄関に向かった。  


「今開ける。」

インターホンを確認する。  
セフンが映っていたのですぐにドアを開けた。


ガチャ…
  

「あんにょん、ミンソギ。」 
 
「え?!」

そこに立っていたのはニッコリと笑う…
  

「ジュンミョナ?!」


な、何で?!

状況が飲み込めない俺は、ずかずか入ってくるジュンミョンが通り過ぎてもフリーズしている。


「おー?この短時間で食事も用意してるとは…
中々用意周到だなミンソギっ」

「いや、ご友人とホームパーティでもする予定なのかな?」
 
よくわからないことをジュンミョン褒められて、頭にはてなマークが飛び交う。


申し訳無さそうなセフニが後ろからやってきた。


「ほんとにすみません…」

「ど、どーゆーこと?」

「僕がクリスマスイブをミンソギと過ごすって言ったら、嘘付いてるって疑ってるみたいです。はぁぁっ」


再び思い出したように?イラっとしてかなり機嫌が悪そうだ。


あ、あー…(察し)


“みんなのセフニ株式会社、代表取締役キム・ジュンミョン”と、言うくらいメンバーの中でもセフン大好きの代表である。
いつも隣にいるし、それが定位置と言っていい。

セフンがクリスマスイブに外出すると聞いて女性と過ごすと思ったんだろう。
で、俺に連絡してカモフラージュしてるとまで思っているとは…

頭が良い分、何手何手も先読みしてるけど…
根本的に間違ってるから大変な読み間違いをしている…!!


「ジュンミョナッ」

「おー、いいワインじゃないかっ」


ワインオタクのジュンミョンは、既にテーブルに座っていて、まだ開かないワインをまじまじと見る。


「飲んでもいいのかい?」

あぁぁっ、それはセフニがくれたワイン~!

「ちょ」

セフンがジュンミョンが開けようとするワインを手に取り、テーブルに置いた。

 
「ジュンミョナ、もういいでしょ?
僕はここでミンソギとクリスマスイブを過ごすってわかったんだから。」


セフンは俺の肩を抱く。

そうなんだよ、夫夫なんだよ俺等は…!
ドキドキドキドキ…


「全く、けしからん。」


はー、と息を吐くジュンミョン…

まさか、交際?を認めないつもりじゃ…!
セフニ大好きジュンミョンなら言いかねなっ


「だから、なんでそう頑なに嘘をつく?
彼女がいることくらいお見通しなんだぞ?
ずっとこまめに連絡しているだろ?」


おおぉぉぅ~?!


「俺とセフニの仲じゃないか…
彼女がいるならちゃんと報告してほしいのに!」


違うと言おうとしたのと、ジュンミョンがまたあのワインに手にとった。

セフニに貰った除隊祝のワインがっ
  

「ミンソギもミンソギだっ
セフニが誰と付き合ってるのか知ってるのか?!
知ってるなら教えろっ」


気が気ではないっ


「だから、お、俺とだって…!」

「ミンソギも何でそう頑固なんだっ」


あぁ~、全然わかってもらえない~!!


「とにかく、僕たちは二人でクリスマスを過ごすんです。帰ってもらえませんか?」


セフニが割と低めなトーンで言った。
  

「嫌だっ」


ジュンミョンはいつの間にかワインオープナーを持っていた。



「僕もここでクリスマスイブを過ごさせてもらう!」


ぽんっ
 


「!!!」



ワインがジュンミョンの手で開けられたと共に…
俺たちのクリスマスイブは幕を開けた。


*************************************



「んん~もうのめにゃい~」



あっさり酔っ払ったジュンミョンは、ソファに溶けるように寝ていた。


「ミンソギ、こっちの部屋でいいですか?」

「うん。」


セフンにお姫様抱っこされてゲストルームに向かうジュンミョンを見ていた。
そのまま部屋のベッドに優しく降ろされている。

俺もお酒が弱かったらあんな風にはこんで貰えたんだろうか…


「どうしました?」

ちょっと嫉妬したとは恥ずかしくて言えまい。


「いやぁ、別に。」


ゲストルームのドアを閉めたセフン。
俺の腰に手を当てて撫でてきた。

ドキィッ


「やっと二人っきりになりましたね。」


ちょっ…

さっきまでのマンネセフニどこいった?!
今、目の前にいるのは色気ダダ漏れセフンである。


雑誌のモデルの時とも違う、なんか熱を感じる視線だ。

ドキドキ…


「うん…」

「飲み直します?…それとも…」


セフンの片方の手が俺の頬に添えられて顔が近づいてくる。

ドキドキドキドキ…

わ、これはキ…


セフニぃっ!


ビクッ

ジュンミョンがゲストルーム内で叫んだ。
ま、まさか…今のバレ…


やっぱりまだ飲めるぅぅ~



ほっ…
なんだ、ただの寝言かっ


「…飲み直しましょうか?」


セフンが離れてリビングに向かおうとする。
離れるのが名残惜しくてつい…
手を咄嗟に繋いでしまった。

「あ、ごめ…」

すると、さっきみたいに腰に手を回して一緒にリビングに向かった。

ソファに座り、ジュンミョンに飲まれて半分くらい減ってしまったセフンの除隊祝のワインを注ぐ。


「改めて、乾杯。」


一杯飲んだあと、セフンと俺は無言で…
改めてほとんど今日はジュンミョンと話していて二人では喋っていなかった。


「ずっとこうしたかったんです。」

セフンがもたれ掛かってくる。

「俺も…」


そんなセフンにきゅんとする。
 

「ほんとに?後悔してない?

「してない。」

「やっぱり離婚とかない?」

「ないない…あ。」


セフンが持たれている頭を上げた。


「あ、って何?」

言おうか迷っていた事を思い出す。

「言ってよミンソギ。」
 

じっと見つめて逃れることはできないとわかり
観念して言うことにした。


「じゃあ、…本当に結婚する?」

「え?!」


俺は予め用意した婚姻届を差し出す。
正式と言っても原紙ではなく、印刷したものだが。


「今度はちゃんと、正式な入籍ってことで。」


そう、兵役前にやり終えたラブショットとは違う
今回は正式な約束、いや契約をしたいと思ったのだ。

俺は、真っ白な婚姻届にサインをする。
そして、セフンにペンを手渡した。
セフンもさらさらと名前を書く。


「ミンソギ…」


腕を回すと、セフンの顔がぐっと近くなる。
ああ、本当に俺はセフンと…


「乾杯。」


そして、僕たちは当たり前のようにラブショットをしてワインを飲み干す。



「俺ら、本当に夫夫だね。」

「はい。」



心の中でニヤリとする。
そう、これで『みんなのセフニ』は『俺のセフニ』になったのだ。
 



【終わり】



年末なのにクリスマスのおまけ書いてみました。
今後激重束縛シウミンの片鱗が見える…

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風と太陽と俺no.120

【カイ・シウミン・セフン】



##シウミン##


俺はわざといつも行く時間より遅く出勤した。
セフンから何かしら言われると思ったからだ。


「おはようございますっ…」


しかし、飛んでくると思ったセフンはやってくる気配はなかった。

しかも、目が合ったのに逸らされた。


俺の思い違いか…?
恥ずかしいっ、何言われても答えられるようなに考えておいたのに…!

  
「え、カイさんを見た?」

「うん、ラフな格好だったけど多分そう~。」


ジョンウとテヨンが話している。
  

「え、どこで見たの?!」

俺は思わず二人に声をかけた。
  

「あ、えっと…クラブに来る前に駅の近くですれ違いました。」


…じゃあここに寄ったってこと?
ああ、こんなことならいつも通り早く行けばよかったっ
 

「シウミン、ちょっといいか?」

店長のジュンミョンが手招きする。


「は、はい。」


俺に携帯を見せる。
ジョンインからだ。
   

「今月で辞める手続きをしたいって連絡があった。」

「!…そうですか。」


じゃあここに来たのは店長に会うためだったのか?

もう俺は特別じゃないから何も言われない。
そんなことわかってたはずなのに…
胸がなんか苦しい。


店長は俺の背中をポンポンと叩いた。


「俺の胸で泣いていいぞっ」


両手を広げられた。


「…え、遠慮しときます。」


そそくさと更衣室に向かうと、チャニョル先輩とベッキョン先輩がいた。
 

「お前は昨日、俺の肩や腕そして胸を撫で回し…
挙句の果てには、下半身も触ったんだっこの変態っ」

ベッキョン先輩がオーバーアクションでどんなふうに触られたか説明している。

「えー?!流石にそんなことしてないよっ」

「こんなんじゃ婿に行けねーよっ
責任取れっ」

「…責任?!
お金とか無理だよっ」

「ちがっ」

「ミンソギーひょーんっ助けてぇ~」

「おわっ」


だきっ…
チャニョル先輩が抱きついてくる。


「ちょ、チャニョルせんぱ…!」

「…何してる?」


ゴゴゴゴゴゴ…

よくわからないが地鳴りのような音がして出入口を見た。



「ぎょ、ぎょんすぅぅぅ!!」



慌てて手を離すチャニョル先輩。


「浮気か?」

「ちがっ、ベッキョニがっ」

「ああ、昨日も主役でもないのに相当酔っ払ったみたいじゃないか?え?」

「あぅぅっ!」


太ももを強く掴まれ、それに怯んでしゃがむと耳を掴まれるチャニョル先輩…


「厨房で説明してもらおうか?」

ニヤリと笑うその顔は…猟奇的と言っていい。
当事者ではないのに鳥肌が立った。


「いやぁぁっ」


助けを求めるが、その手さえも掴まれてダンスしているように引きづられていった。




「ご愁傷さまぁ~」




ベッキョン先輩がチャニョル先輩に向かって手を降っているのを見ていたらセフンが入ってきて、緩んでいた気持ちが一気に緊張に変わった。



「ミンソギ…これジョンイナから預かりました。」

一枚の封筒を差し出す。


「!」

それに手を差し伸べると、上に持っていかれ手が届かなかった。




「今日終わったら、話いいですよね?」




俺はもう逃げられないと覚悟した。







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義理堅い男【後編】

【シウミン・セフン】


クリスマス企画
短編です。



##セフン##


僕はミンソギひょんが好きだ。


しかし、それを伝えるつもりはなく
他の男性と割り切った関係を続けていた。

付き合えなくても、メンバーとして側にいられればそれでよかったのだ。


「俺、いつ結婚できるんだろう?」  


しかし、衝撃の発言に思わず目が見開いた。
  

「え?結婚したい人がいるんですか?」


ちょっと待て、マジか…
今日は誘ってもらって嬉しかったのに…!


「…いないよ。でも、いつかはしたいじゃん?
俺はずっとexoでいたいしエリも悲しませたくないけどさぁ…俺だって一人の人間だし…兵役でエリが待っててくれる保証もないし…不安なんだよ…」


ほっとしたがミンソギひょんは真剣に悩んでいるようだ。

…ミンソギひょんがこんなに本音を喋るなんて



「そうですねぇ…」


これは、チャンスしかない。
今のところミンソギひょんは女の影も男の影もなくグレーだ。

賭けに出よう。


「ごめ、今の忘れ…」

「僕なんてどうですか?」

「ほぇ…?」

「exoで、エリも悲しまないと思いますし…
何よりミンソギひょんを不安にさせませんよ?」


通常なら、さらっとかわされるだろう。
しかし、今は弱っている。

ペンがコロッといくスマイルをおみまいする。

 
眉間に皺が寄っているミンソギ。
あ、あれ…失敗か?



「…いいの?」

!!!

「もちろんです。」
 

僕は心の中でガッツポーズした。
もちろん表情は変えずに。


「じゃあ…ラブショットしちゃう?」



ミンソギひょんが腕を組む。
これは、夢か?
いやいや、現実だ。

ミンソギひょんは僕と同じ男性が好きだったのだ。


「じゃあ、これで入籍ですね。」

「おお。」



今日は入籍日だ。
ここから僕はミンソギひょんから
ミンソギと呼ぶことにした。





そう、入籍したがここからが問題だ。

兵役後のカップルは別れる確率が高い。
例え入籍したとはいえ、契約的なものは交わしていないのだ。


僕は、今までの相手とも手を切った。
元々時間が合えば会う、大人の男性との付き合いだったから、僕のわがままも恋人が出来たと伝えたらおめでとうと言ってくれた。

ミンソギは、最初こそは連絡が全く出来ない状況だったが数ヶ月すると携帯が使えるようになったのかバンバンメールが来るようになった。



が、しかし…


『愛してます。』

と、最後に送信したときも…


『うん、俺も愛してる!(>.<)(>.<)(>.<)』


…ノリがなんか違うというか
付き合ってるの感じじゃないのは気のせい?

いや、気のせいだそうに決まってる。



恥ずかしいだけかもしれない。
除隊後に実際に本人に会えばわかることだ。



僕はそう、思っていた。



念入りに準備した、除隊祝いは結局スケジュールが合う日を調整してやっと会うことが出来た。


引っ越し祝より高いワインで本気度を伝える。

…が、除隊のVライブは仕事でどうしても見に行くことが出来なかった。


「12日ですよね?
すみません、その日はソウルから離れてしまって会いに行けなくて…」

「え、全然いいよ。
気持ちだけでも嬉しい。」  

「でも…」


公の場でアピールしたかったのにっ


「今日も除隊祝してくれてるし。
俺はそれだけで嬉しいよ?」

「ミンソギ…」
  

なんて心が広いんだ。
もう今日は紳士でいられそうにないかも…


じっと見つめると、さっと逸らされた。


?!

…今、いい雰囲気だったはず…だよね?



「ミンソギ、24日開けてくれてますよね?」

「え?」

「まさか夜に仕事とか入れてませんよね?」


首を傾げるミンソギ…
まさか、予定を入れ…


「…24日ってクリスマスじゃないか。
気を使わなくていいよ。」

「はい?」

「だって、セフンだって過ごしたい人がいるんじゃないか?」


ちょっと待て。
何言ってるんだこの人っ


「…目の前にいますけど?」

「え?」

「僕たち、結婚しましたよね?」


平常心を保ちながら言った。
口があんぐりと開くミンソギ…


「けっ結婚?!いつ?!」

「入隊前、二人でお酒を飲んだときっ
ラブショットで入籍しました。」


「…あぁ、あれか!!」


あれか?!

  
「あれは、セフンが俺を励ましてくれたんだとばかり…」

「励ましで入籍はしないです。」 

「そ、そうなんだけど…
セフニは義理堅いから…」


…義理堅さが裏目にっ


「せ、セフニは…お、男が好きなの?」


?!

この聞き方は、確実に異性愛者だ。
イコールこの入籍はなかったことになる。


「…はい。
じゃあ、この件はなかったことに。」

「え?」

「離婚ですね。
そもそも、男同士でそんな形式的な紙すらもないですけど。」



僕は立ち上がり、玄関に向かった。



ああ…
この約一年半…一体何してきたんだろ。

パートナーだとばかり思ってたのに…
付き合ってもなかったなんて…



「ま、待ってよセフニっ」

  

ぎゅっ
後ろから抱きしめられた。
  

「ごめん!」



「俺、兵役前でナーバスになっててほんとに色々恥ずかしいこと喋っちゃってて…でも、セフニの言葉に救われたのは事実なんだ。」

「はい。」

「あの日からずっと…面会や、こまめなラインもしてくれて義理堅い弟だなって関心してて…」

「はい。」

「け、結婚してるって…お、思ってなくて…」

「はい。」
 

「だからっ…」
  

その手を外して振り向いた。
僕を傷つけたと思って申し訳なくなってるんだろう。    

しかし、そんな同情は今は欲しくない。


「ミンソギ、大丈夫です。
明日からメンバーとして義理堅い弟になります。」


出来るだけ笑顔で言ってあげる。


「やだっ」


キッと赤い目で睨まれてドキリとした。


「セフニは義理堅いから気にかけてくれてるんだって思ってて…でも、他の人の所に行っていいよって言えなかった。」

「…それって?」


しゃがんでミンソギの手を握る。


「セフニのこと独占したい。ダメかな?」

「もちろん、いいですよ?」


僕が近づくとミンソギが目を閉じて…
そのまま触れるだけのキスをする。


「嫌じゃないですか?」

「うん」



今度はミンソギから唇を押し付けてくる。

そして…



「じゃ、離婚はなしだからな?」

「はい。」

「24日も空けとけよ?」

「はい。」

 


強気なパートナーが誕生した瞬間だった。




【おわり】


クリスマスじゃない…汗
最後までありがとうございました~

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義理堅い男【前編】

【シウミン・セフン】


クリスマス企画
短編です。



##シウミン##



「俺、いつ結婚できるんだろう?」  



俺はもうすぐ兵役だから、時間があればメンバーと食事や飲みに行っていた。

お酒を飲むとわりかしおしゃべりになる俺は
その日、お酒を共にしたセフンに愚痴っていた。


「え?結婚したい人がいるんですか?」


セフンの目が興味を示したように瞬く。
しかし、彼が期待しているような話ではないだろう。


「…いないよ。でも、いつかはしたいじゃん?
ずっとexoでいたいしエリも悲しませたくないけど…俺だって一人の人間だし…兵役でエリが待っててくれる保証もないし…不安なんだよ…」


セフンが飲めるから今日はお酒のペースが早かったらしい。
ベラベラ喋ってしまうが止まらない。
でも、こんなこと同じ境遇のメンバーくらいにしか話せないのだ。


「そうですねぇ…」


セフンは答えに困っているみたいだった。


「ごめ、今の忘れ…」

「僕なんてどうですか?」

「ほぇ…?」

「exoで、エリも悲しまないと思いますし…
何よりミンソギひょんを不安にさせませんよ?」


ニッコリと笑うセフニ…

俺は頭の上にハテナマークが飛び交った。

…!!!

ぴーんと、来た。

これは、兵役でナーバスになってる俺をやんわりと包み込んでくれる優しい模範解答だ。

なんて義理堅い弟セフニ…


「…いいの?」

「もちろんです。」
 

俺はその言葉を素直に受け取ることにした。
言葉だけでも凄く嬉しかったのだ。
    


「じゃあ…ラブショットしちゃう?」



俺は酔ってることを良いことに、セフンのお酒を注いで腕と自分の腕を組んだ。

セフンもノリがいい。



「じゃあ、これで入籍ですね。」

「おお。」



俺はセフンとソジュを飲み干した。



数日後兵役に行ったが、セフンはその後も、休みの日に面会に来てくれたりこちらから宿舎に出向いたりした。
しかし、特別なことはなかった。 
 


正直、不安は解消されていたので
あの日のことはすっかりと忘れてしまっていた。









そして、遂に俺は兵役を終えた。

exoのメンバーは、ソロ活やドラマや映画の個人の仕事で忙しそうだった。

俺も除隊後雑誌の表紙の仕事のオファーを受けて、まだ自分は求められているんだと少し不安が和らぎ、やる気に満ち溢れていた。

そして、兵役後のVライブのために企画を考えている最中、セフンから連絡がきた。


「ミンソギ、今日は早く帰ってこれますか?」

「おお、今Vライブの企画考えてるんだ。
終わったら帰れるよ。」

「僕も今日は早く帰れそうなんです。
ミンソギの家に行っていいですか?」


おお、なんとっ
飲みの誘いだっ


「もちろんっ」


俺はワクワクしていた。

兵役後、セフンは映画やドラマの仕事が多くあまり連絡は取れていなかった。
それでも兵役が終わった当日は連絡をくれたのだ。


“兵役お疲れ様でした。
後日二人でお祝いしましょう。”と。
 
それを実現してくれるなんて
なんて義理堅い弟なんだろう…!


俺は嬉しくて嬉しくて堪らなかった。


「ミンソギ、除隊おめでとうございます。
家で一番高いワインを持ってきました。」

「え?!あれより?!」


セフンはこの家の引っ越し祝の時も限定ものの高級スパーリングワインを持って来てくれた。
※その時は知らなかったけどあとで値段を知ってしまったのでその瓶は捨てずにとって置いといている。


「はい、あれよりです。
ってか瓶は捨ててくださいよ。」

「折角貰ったのに捨てられないよっ」


12万のスパーリングワインだったなんて聞いたら勿体なくて捨てられない。

その日は、いろんな人から貰った除隊祝のお酒やおつまみをセフンと堪能した。


セフンの映画の話を聞いたあと、自分のVライブの話になる。
  

「12日ですよね?
すみません、その日はソウルから離れてしまって会いに行けなくて…」

申し訳無さそうなセフン…

「え、全然いいよ。
気持ちだけでも嬉しい。」  

「でも…」


「今日も除隊祝してくれてるし。
俺はそれだけで嬉しいよ?」


それは、本心だ。 
こんなに気にしてくれて嬉しい。
ありがたい。

 
「そんなの当たり前ですよ。」
 


セフンがじっと見つめてきた。
 


「お、おつまみ追加しよっか!」


ドキドキして椅子から立つ。
正直、男から見てもハンサムなのだ。
 


「…じゃあ、24日は盛大にもてなしますね。」

「え?」
 

セフンが当たり前のように言ったので首を傾げた。


「まさか夜に仕事とか入れてませんよね?」


約束してたっけ?
それに…


「…24日ってクリスマスイブじゃないか。
気を使わなくていいよ。」

「はい?」

「だって、セフンだって過ごしたい人がいるんじゃないか?」


流石にこの日は束縛できないだろう。
セフンが義理堅い弟で、俺がクリボッチだとしても…!



「…目の前にいますけど?」

「え?」



「僕たち、結婚してますよね?」

 


いつも通りクールな飄々した表情で言った。





えーーーーーーー?!







Merry Christmas

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風と太陽と俺no.119

【カイ・シウミン・セフン】
  

##セフン##


ー翌日ー


僕はいつもより早くクラブに着いた。
ミンソギの出勤時間に合わせたのは
昨日のことを始業前に聞きたかったのだ。


キィ…

玄関が開いて僕は振り向いた。


 
「み…?!」

「あれ、セフン?」


やってきたのはジョンインだった。


「久しぶり、戻ってきたんだな。」

「…ああ。」


僕がジョンインとミンソギのデートを邪魔した日に
を境に、仕事を休んだ。
ジョンインと会うのはそれ以来だから
…正直少し恥ずかしい。


「えっと、店長は?」

「まだいないけど…」


少し緊張していた。
まさか、ジョンインが来るなんて思ってなかったのだ。


「少し待ってようかな。
セフニは何でこんな早くいるの?」


「え?」


じーっと真っ直ぐに見つめるジョンイン。
それが癖なのはわかっている…が、今日は心臓に悪いのだ。


「えっと…」

「あ、バブルティーの試飲会とか?」


気まずさなんてジョンインには全く無さそうだ。
気にしている僕がバカみたい。


「…あの時のこと気にしなくていいよ。」

「?!」


結局付き合ってたのは自分だから余裕なのか?
何だかもやもやしてくる。


「してないし。」


するとジョンインは含み笑いをする。


「セフニには言っとく。
僕は、韓国の公演が終わったらそのまま遠征に行く。」

「え!?」


思わず声が大きく出た。


「ホスト辞めるの?」


こくんと頷いた。
ちょっと待て、そんなことあっさり言われても困る。
  

「じゃあ、ミンソギは?
どうするの?」

「…聞いてないの?
別れたよ。」

「えっ…」


ジョンインは携帯を見た。
時間を確認したようだ。
 

「あー、店長来ないね。
今度は連絡してから来るね。」


僕は動揺して何も答えられなかった。


「ちょ、どーゆーこと?
遠征に行くから別れるのか?!
ミンソギは納得してる?」


聞いても答えない。
カバンから何かごそごそと出した。


「これミンソギに渡しといて。」

「え?」


渡されたのは封筒。
何が入ってるかはわからない。


「ちょ、僕に渡したら確実に捨てるよ?」

「…それでもいい。」


突き返そうとすると、手に取らないまま歩き出した。


  

「おい、直接渡せよっ…!」
 



叫んだが、ジョンインは振り向かなかった。







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風と太陽と俺no.118

【カイ・シウミン・セフン】


##セフン##


帰ってきてからのミンソギはなんだか元気がないように見えた。


「今の説明してください。」


そして、僕への態度も、明らかに避けられている。 

何かあったに違いないのだ。


「何でもないっ、酔ってるから明日説明する。」    
  

出口を体で封鎖したが、無理矢理出ようとしてくる。


「今がいい。」

いや、今しか本音が聞けないと思った。

「!」


腕を掴み、やっと捕まえた。


「ミンソ…」

「はいはいストーップ。」

スルリッ…

「あっ」

ベッキョニの方を向いた瞬間、ミンソギが横からすり抜けた。


「ベッキョニッ何で邪魔するんですか。」

「セフニはまだ仕事だろ?」

「でもっ…」


まだ走れば追いつく…!
と思ったが、ベッキョニに手を掴まれた。


「でもじゃない。
酔っ払いの本音なんて明日覚えてないってシラを切られっぞ?」

「っ…」


確かにそうかもしれない。
でも…もしかしたら僕に気が少しでもあるんじゃないかって期待してて、その確証が欲しいのだ。


「…って、聞いてたんですか?」

「ちょっとな。」


ってことは、わざと僕に声をかけたってことだ。
ミンソギを逃したのだ。


「僕のこと、応援してくれてると思ってたのに…」

「応援してる。
でも、がっつき過ぎだ。」

「がっついてなんて…!」


後ろから大きな影が…
ガバっとベッキョニに覆いかぶさった。


「おぉ~いっ、主役の二人がいないとダメだろっ」


チャニョリがベッキョニにベタベタするときは大体酔っている。
そして、いつもより絡んでくる。


「おい、てめっチャニョル重ぇんだよっ」

「えー?ありがとう~」

「って、酔っててダメだこいつっ」


…と、言いながら嫌じゃなさそうだ。


「ベッキョニだってこんな近いんだからがっつけばいいのに。」

「えー?」

「ばっ…何でもねーって!!こんのバカっ」

「ぎゃっ」



思いっきり太ももを抓られた。


力が抜けた。

はぁ…
結局もうミンソギは帰ってしまっただろう。

がっついてる…と、言われると確かにそうだ。
それに、元気がなかったことも気になる。




“明日説明する。”

そう言われたから、もう待つしかないと思った。








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風と太陽と俺no.117

【カイ・シウミン・セフン】



##シウミン##



「お疲れ様でした!」



俺は、セフンとベッキョン先輩の初のカップル賞を見届けたあと、直ぐに身支度を始めた。

ど…どどっ…ど…

今日はなんだか心が不安定だと思った。
ジョンインに別れを切り出されたせいだ。 
それで、お酒に飲まれたのかもしれない。

そうだ
そうなのだ 
決して…


「ミンソギッ」 


 
声にびっくりして振り向いた。


「セフン?!
ど、どうして…?」 


今日の主役だからまだ宴は終わってないはずなのに…!


「今、ベッキョニが盛上げてるので大丈夫です。
それより…大丈夫ですか?
ずっと具合悪かったですよね?」
 

長い足でスタスタと近づいてくるセフンに思わず後退りする。


「今日何かあったん…」

「こ、来ないで…」 

「え?」


でもセフンは近づいてきた。
聞こえなかったかもしれない。

  
「これ以上、近付かないでくれ。」


今度ははっきり言うとピタリと足を止めた。


「俺、セフンと距離をとりたい。」

「もっと遠くにってこと?」

一歩下がろうとする。

「空間の距離のことじゃない。
セフンと…これ以上仲よくするのはやめるっ」

セフンが首を傾げた。


「…何で?あ、ジョンインが何かいいましたか?」


俺は首を横に振った。


「俺がそうしたい。」

セフンが一瞬、目を見開いた。

「…それ、信じると思います?」

「え?」


折角空いていた距離はセフンが近づいてきて一気に縮んだ。

どくっ


「昨日、僕はミンソギと話せて嬉しかったです。
ミンソギも同じ気持ちじゃなかったんですか?」

近い…! 


「う、嬉しかった…けどっ」

「じゃあどうして?」


ああああもうっ
言葉が見つからないっ



「嬉しいから、ダメなんだよっ」



思わず口を手で塞いだ。
俺は、今…何を…!!



「い、今のは忘れてくれ。」

「嫌です。」




セフンがドア立ちはだかった。







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風と太陽と俺no.116

【カイ・シウミン・セフン】


##シウミン##


クラブに戻り、まず店長にジョンインとのことを話した。

まず、本当に交際していたこと。
そして、もう別れたこと。

さらに、彼はホスト以外の夢に向かっていること…


「他に夢があることは承知でスカウトしていたから僕は特に問題ないよ。
…それより、君は大丈夫か?」


真っ直ぐに向けられた目。


「もちろん、大丈夫ですよ?」

「まぁ、今日くらい無理しなくても…」

「大丈夫ですっ」

「でも…」


わぁぁぁっ
かなり盛り上がっている声が外から漏れていた。
ガシャーンと、ガラスの音と女性同士の声だ。


「ん?トラブルか?!」


緊張感が走る。
店長が先に外に出て、俺は後を追う。


集まった姫達が席に戻っていく様子を見ながら、その中心に向かった。


「何だ、何だ、この騒ぎはどうした?」


セフンとベッキョン先輩が対応している姫と、今日接客予定の姫が仲良く手を握っている。

セフンとも目が合った。


「ミンソ…「シウミンちゃんっ会いたかった~!」

「姫、遅くなって申し訳ございません。」

「いいのよ~、ここに座って座って。」

「え、ここは…」 


この席はセフンとベッキョン先輩が使用中の席だ。
3人で座るってこと?

戸惑っていると、セフンが俺を座れるように寄って隙間を開けた。


「!」

「是非ここに座って!」

セフンとベッキョン先輩の姫にも席に座るように促される。

「で、でも」
 

トラブルにならないだろうか?


「姫、ミンソギではなく僕がここに座りましょうか?」


見かねた店長が俺を庇って前に出てくれた。

た、たすかっ…

「「ジュンミョンじゃダメっ」」

「!!!」


「わ、わかりました…」


まさかの店長が撃沈…
姫たちに拒絶されショックを受けている。

しおしおになった店長が退いてしまい、セフンの隣に座った。


「失礼します…」


結局、両端にそれぞれの姫が座り、セフンを中心にベッキョン先輩と俺が両隣に座っている。


「姫、飲み物をお注ぎに…」


手持ち無沙汰になりグラスに氷を入れた。
しかし、それを手で阻まれる。


「シウミンちゃん、私のことは壁だと思って?」

「え…?」

「セフンとベッキョニの方だけ見てていいからっ」


結局、グラスを奪わられた。


「えぇ?」


セフンの方を見た。

“ミンソギの視線の先は…”


いやいや、俺はジョンインのことをちゃんと見てたよ?


「ミンソ…「セフナ、こっち見ろよ?」


ベッキョン先輩がセフンの手を引いて振り向かせた。

「シウミンは今日はゲストなんだから、俺らがいつもどんな風に接してるか見せつけようぜ?」


いたずらっ子な顔でベッキョン先輩がこちらを見た。


「きゃあ可愛い~」

「でしょ?!ベッキョニあざと可愛いのよっ」

「褒め言葉ですか?」

ベッキョニがウインクする。

「「きゃあ~」」


姫達は物凄く盛り上がっている。   

セフンとベッキョン先輩をずっと見てると
チクッとたくさんの小さな針で突かれてるみたいだ。


「いやー!二人とも仲がいいですね。
羨ましいな~!」


俺はやたらテンションが高くなっていた。


「だろ?でも、いつも俺からなんだよ~
たまにはセフンからちょっかいかけてよ?」

「嫌です。」
 
「俺先輩なんだけどぉ~?」

と、いいながらセフンのスーツ越しに腕や腹を突付いたり摘んだりしてくる。

「ちょ、やめてくださいよっ」
 
「仲良しだな~」


早くこの場から去りたいと思ってしまう。
    

「だよな?“嫌よ嫌よも好きのうち“だよな?」

「そうそう」

「僕、すねますよ?
いいんでつか?」

「いっつも生意気だから~たまにはいいじゃん~」

「確かに、セフンは生意気なんだよ~」

「えー」


“わかってたんだ、ミンソギの視線の先はセフンがいること”





俺は、ジョンインにこんな思いをさせていたの?






************


盛り上がったあと、姫二人を玄関までお連れする。


「大変申し訳ないですのですが、今回の三人は特別ですからね?」

玄関前で店長が念押しする。 

「今日はわがままに付き合ってくれてありがとうね、ジュンミョン氏」


ホッとして頭を下げた。


「シウミンちゃんがカイくんに溺愛されてるのも好きなんだけど、また3人でわちゃわちゃしてるのも見たくなっちゃって~」

「そうですね…」



俺は上手い言葉が見つからなくて相づちしか出来なかった。

もちろん、その日の売り上げはセフンとベッキョン先輩がNo.1だった。







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風と太陽と俺no.115

【カイ・シウミン・セフン】


##セフン##


いつの間にかミンソギはクラブに戻ってきていた。
ジュンミョンと話している。

一体何があったんだろう?
気になる…
       

パチッ

目が合ったのに逸らされた…気がする。


「おい」

「きゃぁぁ」


声のする方に振り向くと、ベッキョンの顔が至近距離にあった。


「姫がいるのに何ぼぉっとしてんだよ。」

「ああ、すみません。」

と、お酒を注ぐ。

「大丈夫~今の見れただけでちょっと得した気分だから♥」

「はぁ…?」

「そうですか?じゃあもっとしちゃおうかな?!」

と、ベッキョンがまとわりついてくる。


「ちょ、やめてくださいよ。」

「いいじゃん、減るもんじゃないし?」

「減りはしないですけど、重いです。」

「わぁぁ、そのやり取りもぉっと見たーい!
シャンパンタワー頼んじゃおー!」


「了解☆シャンパン入りましたぁー!」 


そのベッキョニの一声でヘルプのホスト十数名とシャンパンタワーがこちらに集まってきた。

盛り上げるMCは、ラップ経験もあるテヨンである。
そして合いの手は、ユウタ率いるヘルプ達。


「「「ありがとうございまーす!」」」


「よいしょ」「「よいしょ」」
「よっしゃ」「「よっしゃ」」

「張り切っていきましょーいっ」

「今回シャンパン、ブチ込んでくれたのは04卓桃色シートのお姫様!」
 
「ありがとう」「「ありがとう」」
「Thankyou」「「Thankyou」」

「ぐいぐい」「「ぐいぐい」」

「お姫様と二人の王子様、一緒にぐいぐい飲みましょ~」


「「わっしょい!」」


と、シャンパンタワーの上の3つが僕とベッキョニそして、姫に手渡される。


「みんなありがとうぉフンベク最高~!」


と、言いながら姫が掛け声でシャンパンを口にした。

すると…


「「フンベク最高~!」」

と、ヘルプ達が乾杯した。

「フンベク…?」

「俺らのことだよ。」

「え?」

いつの間にか僕のシャンパンの量が2倍になっていた。

「ほら、飲めっ」

お酒が飲めないベッキョニが自分の分を僕のに入れたみたいだ。
それを僕はぐいっと、飲み干した。


「やーん、愛だわ愛♥」

そのやり取りも見られていたらしい。

「愛ですね~」

と、ベッキョニは僕と肩を組みながらまた適当なことを言ってる。


「「お姫様の愛、受け取りました~」」


テヨン率いるヘルプ達は盛り上げるために拍手している。

あああ、もう…
こんなことしてる場合じゃないのに…!


「何が愛よっ!」


パリンッ

ガラスが割れた音が聞こえた。

「?!」


沢山いるホストの中をかき分けてくる姫がいた。


「こっちはKAI君が休みで全然萌え供給出来てないのにっ何でスピンオフが先に楽しんでるのよっ」

「何ですって?!」


スピンオフとは…?


「フンベクは私の一筋の光よっ!
フンシウ推しだったのにっ」

「なんですって?!」 


今にも喧嘩が起こりそうな二人の間に
僕とベッキョ二は壁となる。


「フンシウ…?」


また聞き慣れない言葉に独り言のように僕は呟いた。

「セフンとシウミンだ。」


いつの間にかいたチャニョリが補足する。

「姫たち、僕たちと話しましょう~?」


そして、その仲裁に入った。


「そんなの私だって、チャンベクよっ
同じテーブルに座るだけありがたく思いなさいよっ」

「いやいや、シウベクも奇跡よっ」

「中本ジョンウもいいっ」

「私はユテっ
今日のMCも最高~」

「ちょ、中本はジョンウのものよっ」

「テヨヨよ、っ!!」


え?
え?!

話を聞きつけたのかわらわらと他の卓の姫達が集まり始めた。

ホストがここに集まったせいでみんなこちらに集まって収集がつかない。


「姫たち、席に戻ってくださいまし~」


ホストが集まってきた姫を連れてテーブルに戻っていく。



そして最後の中心となる二人の姫は…



「私も本当はフンシウ推しっ」

「妹よっ」

「お姉様っ」

二人は急に姉妹になり抱きしめあった。

「あなた、カメスタのアカウントは?」

「そうね、ここはお互いにもっと語り合いましょうっ同じ場所で飲むわっこちらに私のお酒を持ってきて!」



「「はいっ」」



喧嘩かと思いきや仲良くなった二人。
よくわからないが治まったようだ。
 


「何だ?何だ?この騒ぎはどうした?」



別室で話していたジュンミョンと、ミンソギがやってきた。






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