
【カイ・シウミン・セフン】
##シウミン##
セフンとはその後、何事なかったかのように過ごしていた。
『気持ちの切り替えはすぐに出来ない。』
そう言ってしまったからだ。
何の話をしていいかわからないまま、コンサートの当日を迎えてしまった。
その日は仕事をお互いに休んだ。
セフンと当日関係者入口で待ち合わせした。
久々に二人きりだ。
緊張している。
「ミンソギ…」
「ん?」
既に2階席や天井席にも沢山の人が溢れていた。
「人、すごいですね。」
「…うん。」
ジョンインはこんな凄い場所でダンスをするんだ。
「ミンソギ、あの…」
セフンが言いかけたとき、音楽が大きくなった。
照明も薄暗くなり、ペンライトの光が引き立てられた。
そして…メインステージの画面に映像が流れ…
コンサートが始まる。
俺はミニョンがアイドルになった時に用意していた双眼鏡で暗闇の中動く数人を探し出す。
あっ…!
ジョンインだ。
仮面を被ってるから合ってるかわからないけど…一人だけお腹を見せる服を着せられてるから目立つ。
クラブで見た時も凄かったけど…体が靭やかに動く。
体も絞ったのか短期間で更にスタイルが良くなってる。
ジョンインはバックダンサーとして
名前を呼ばれていた。
その時にやっと、顔がアップになった。
踊ってるときの挑発的な笑顔で、歓声が聞こえた。
確実に今のでファンになった人もいるに違いない。
そしてテミンも名前を呼ばれ、ジョンインと二人でダンスバトルのような自己紹介が始まる。
…なっ!
勘違いかもしれないけどテミンがこっち見たような気がする。
余裕たっぷりじゃないかっ
時間は、あっという間に過ぎた。
ジョンインは緊張が解かれたのか泣いてしまっていた。
最後のMC前に退出をお願いされた。
出口が混み合う前に出たほうがいいらしい。
あと一曲残っていたのは残念だが、それに従うことにした。
「最後まで見たかったですか?」
「うん…」
もう見ることが出来ないなら見たかったなと思った。
多分そのままKING S-MAN率いるダンサーメンバーと遠征に行ってしまうんだろう。
「そういえば、始まる前に何か言いかけたよな…んっ」
セフンの方に顔を向けたら、言い終わるうちに唇が降りてきた。
「ちょ、ここ外だぞっ」
「誰も見てないですよ。」
慌てて口を手で押さえたが、アンコールの最中でほとんど人はいない。
音漏れを聞いてる人は数人いたが、こちらなんて見ていなかった。
「でも…!」
「僕だって不安なんです。
あの日から今日まで全然話もしてないし。」
「…確かにそれは悪かった。
どんな顔して話せばいいかわからなくて…ごめん。」
俺は、頭を下げるとそこまで怒ってなさそうに気難しい顔をしているセフン。
「仕方ないですね。
今からご飯奢ってくれるなら許しますよ?」
そのふにゃとした笑顔に安堵した。
「…ああ。」
すると、丁度良く携帯が鳴った。
慌てて出る。
「ジョンイン?!」
『ミンソギ、もう会場出ちゃいましたか?』
「え?あ、うん、まだ近くにいるけど…」
『よかった、打ち上げ参加しませんか?』
「え、打ち上げ?!
流石に部外者だし…」
挨拶はしたかったけど…
『大丈夫ですよ、是非来てくださ…「行かないよ!」
ブチッ
電話を奪って更に掛かってきた着信を切り、電源を落としたセフン。
「せ、セフナ…流石にちょっとそれは…!」
「ジョンインに弄ばれてますよっ」
「えぇ?」
セフンは冗談を言ってるように見えなかった。
「僕を選んだこと、後悔してる?」
自信なさげなセフン…
少し前まではこんな顔しなかった。
俺がそうさせてしまってる…
「セフン」
俺は外にも関わらず、セフンの服を掴み自分から口に触れるキスをした。
びっくりして目を大きくするセフン。
「不安にさせてごめん。」
そして、人が来る気配がするまでセフンを抱きしめた。

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##シウミン##
セフンとはその後、何事なかったかのように過ごしていた。
『気持ちの切り替えはすぐに出来ない。』
そう言ってしまったからだ。
何の話をしていいかわからないまま、コンサートの当日を迎えてしまった。
その日は仕事をお互いに休んだ。
セフンと当日関係者入口で待ち合わせした。
久々に二人きりだ。
緊張している。
「ミンソギ…」
「ん?」
既に2階席や天井席にも沢山の人が溢れていた。
「人、すごいですね。」
「…うん。」
ジョンインはこんな凄い場所でダンスをするんだ。
「ミンソギ、あの…」
セフンが言いかけたとき、音楽が大きくなった。
照明も薄暗くなり、ペンライトの光が引き立てられた。
そして…メインステージの画面に映像が流れ…
コンサートが始まる。
俺はミニョンがアイドルになった時に用意していた双眼鏡で暗闇の中動く数人を探し出す。
あっ…!
ジョンインだ。
仮面を被ってるから合ってるかわからないけど…一人だけお腹を見せる服を着せられてるから目立つ。
クラブで見た時も凄かったけど…体が靭やかに動く。
体も絞ったのか短期間で更にスタイルが良くなってる。
ジョンインはバックダンサーとして
名前を呼ばれていた。
その時にやっと、顔がアップになった。
踊ってるときの挑発的な笑顔で、歓声が聞こえた。
確実に今のでファンになった人もいるに違いない。
そしてテミンも名前を呼ばれ、ジョンインと二人でダンスバトルのような自己紹介が始まる。
…なっ!
勘違いかもしれないけどテミンがこっち見たような気がする。
余裕たっぷりじゃないかっ
時間は、あっという間に過ぎた。
ジョンインは緊張が解かれたのか泣いてしまっていた。
最後のMC前に退出をお願いされた。
出口が混み合う前に出たほうがいいらしい。
あと一曲残っていたのは残念だが、それに従うことにした。
「最後まで見たかったですか?」
「うん…」
もう見ることが出来ないなら見たかったなと思った。
多分そのままKING S-MAN率いるダンサーメンバーと遠征に行ってしまうんだろう。
「そういえば、始まる前に何か言いかけたよな…んっ」
セフンの方に顔を向けたら、言い終わるうちに唇が降りてきた。
「ちょ、ここ外だぞっ」
「誰も見てないですよ。」
慌てて口を手で押さえたが、アンコールの最中でほとんど人はいない。
音漏れを聞いてる人は数人いたが、こちらなんて見ていなかった。
「でも…!」
「僕だって不安なんです。
あの日から今日まで全然話もしてないし。」
「…確かにそれは悪かった。
どんな顔して話せばいいかわからなくて…ごめん。」
俺は、頭を下げるとそこまで怒ってなさそうに気難しい顔をしているセフン。
「仕方ないですね。
今からご飯奢ってくれるなら許しますよ?」
そのふにゃとした笑顔に安堵した。
「…ああ。」
すると、丁度良く携帯が鳴った。
慌てて出る。
「ジョンイン?!」
『ミンソギ、もう会場出ちゃいましたか?』
「え?あ、うん、まだ近くにいるけど…」
『よかった、打ち上げ参加しませんか?』
「え、打ち上げ?!
流石に部外者だし…」
挨拶はしたかったけど…
『大丈夫ですよ、是非来てくださ…「行かないよ!」
ブチッ
電話を奪って更に掛かってきた着信を切り、電源を落としたセフン。
「せ、セフナ…流石にちょっとそれは…!」
「ジョンインに弄ばれてますよっ」
「えぇ?」
セフンは冗談を言ってるように見えなかった。
「僕を選んだこと、後悔してる?」
自信なさげなセフン…
少し前まではこんな顔しなかった。
俺がそうさせてしまってる…
「セフン」
俺は外にも関わらず、セフンの服を掴み自分から口に触れるキスをした。
びっくりして目を大きくするセフン。
「不安にさせてごめん。」
そして、人が来る気配がするまでセフンを抱きしめた。
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