坂ダ!

***坂道ダッシュ!☆EXOの妄想BL小説です。***

蟻は甘い夢をみる【前編】

【ギョンス・チャニョル】

ギョンスお誕生日企画




[蟻とキリギリス]





[ギョンス]



ギリィイ~

今日は撫子の花の上が奴の舞台だ。




「みんな~待ってた?」

「きゃぁぁ~チャニョル~」




色んな虫達が集まってきた。

そう、彼が立てばそこはコンサート会場と化す。


いわゆる良席はすぐ横の撫子の花。

演奏してるキリギリスが間近で見えるアリーナ席である。

そして、顔は見えないけどわりと近いのがその下の葉っぱ。

所謂スタンドである。

下に行けば行くほど本人からも音も小さくなる。



また、飛ぶことが出来る虫達は、上からキリギリスを見ながら聞くことが出来る所謂スタンディングも可能である。

しかし、飛びながら聞くわけだから体力的には辛いものがあるだろう。



「ギョンス~、今日も俺のギター聞かないの?」



俺はその下の下の下で地面で食べ物を運ぶ蟻の一人だ。

音なんて殆ど聞こえない。



「そんな暇ない。」

「つれないなぁ~

一日くらいいいじゃん?」




人気者のキリギリスが俺に話しかける。




「その、冬の1日分の食料の為に1日中頑張ってるんだ。」




冬を越すためだ。

そのためにはこの一日一日はとても大切なのだ。



「ちぇ、つまんないの。

もっと人生楽しもうよ。」




チャニョルは、撫子の花の上に戻って…

ギィィィ~

と、チューニングしている。




…俺だってそうしたいよ。

お前みたいにそうやってキラキラしたい。




でも、俺は1年以上生きる働き蟻で冬を越すことばかり脳裏を駆け巡る…

そして、お前は2ヶ月しか生きられないキリギリスだから今をただ突っ走って生きればいいんだ。





俺達は同じ気持ちになることはない。

同じ虫じゃないから。





そして、とうとう…

冬はやって来た。





寒い寒い…

部屋で暖かい毛布にくるまる。




夏に溜めておいた食べ物を食む。

日にちが経ってて熟成している。




そんな時…

とんとん…と、ドアを叩く音がする。




「誰…?」

「俺だよ、ギョンス。」




「え、まさか…」




ドアを開けるとキリギリスのチャニョルがいた。







「…生きてたのか。」

「当たり前だろう?

俺には沢山のパトロンがいるんだ。」


なるほど。

だから寒さにも食べ物にも困らなかったわけか。


「…で、何の用?」

俺は冷たくいい放った。

「何って、とりあえず入れてよ。」

「駄目。」

「どうして…?」

「食べ物を横取りするつもりだろ?」

「…違うよ!」



チャニョルは、顔を紅潮させた。



「ずっとギョンスに会いたかったんだ。」

「え…?」

「夏はずっと誘ってたのに、忙しいって毎回断ったじゃないか。」



あれは馬鹿にされてた訳じゃなかったのか。



「まぁ、そうだけど…」

「だから、じっとする冬なら時間はあると思って。

…入るよ。」



チャニョルは無理矢理部屋に入る。

そしてきょろきょろと見回した。



「ちょ…何?」

「一人暮らし…なんだ?」



歯ブラシなど、一人暮らし要素があるものを色々みて言った。



「悪いか?」

「ううん。

ギョンスに俺のギターを聞かせたくて。」




「…それだけのために?」




パトロンの家からこんな寒い中わざわざうちの家に来たっていうのか?



「そうだよ。」

「頭ん中お花畑だな。」




いや、存在がドリーミーなのだ。

非現実的。

こんな狭い一人暮らしの家にキラキラしたチャニョルがいる。




「お花畑とか、酷くない?」

と、ギターを取り出した指が震えてる。



流石にここまできて帰れとも言えなくなってしまった。



「弾く前に寒いから暖まれよ。」

「…いいの?」



「そんな指じゃまともに弾けないだろ?」


体に暖かい毛布を巻き付けた。


「ギョンスはやっぱり優しい。」

「はぁ?」



俺の手をチャニョルは握った。

思った通り冷たかった。



「もう、大丈夫。」




そう言ってギターを弾きだした。




うん…

この曲知ってる…

ずっと遠くの遠くから風に乗った音を聞いていたから。



でも、こんなに近くで時々チャニョルの表情を確認しながら見たのは初めてだった。



彼は、努力してここまできた。

キリギリスという音楽の才能を元々兼ね備えていたかもしれないけど…ただ遊んでギターを弾いてたわけじゃない。



彼のギターは心地よかった。

いつの間にか口ずさんでいた。



チャニョルはそれを見て嬉しそうに笑う。



「ギョンス、歌上手いね。」

「蟻のくせにって思う?」

「ううん。」



虫の世界にも優劣がある。

美しい羽をもつ蝶や、メタリックなカブトムシ…

美しい音色を持つ鈴虫…



目立つ変わりに寿命は短く、敵にも狙われやすい。

すぐに世代交代する一瞬の輝きの中で生きている。




その中でも蟻はとても地味だ。

蟻の中でも働きアリは下の方だ。



10年以上生きる女王の為に働き続ける。

一瞬も輝けることなんてないのだ。



「ギョンス?」



チャニョルの演奏が終わったことに気付かなかった。

「ああ、ごめん。とっても素敵だった。

お礼に食事を用意するよ…」

「大丈夫、そんなことしてほしくて来たわけじゃない。」


チャニョルは俺の手を取る。





「ギョンスを想って作った曲だ。」

「え…?」




「ギョンスに聞いてほしくて作ったんだ。

その、す…好きだから。」



チャニョルはさっきより顔が赤かった。



「本気?」



チャニョルは頷いた。

キリギリスが蟻を好きになるなんて…



「ギョンスの歌、よかった。」

「…嬉しいけど、まだまだだ。」



そう、まだまだなのだ。

こんなんじゃ足りない。



「もっと聞かせてよ。」

「え…?」



「そして、俺と冬を越して一緒に歌おう?

そう、春デビューだ!」



キラキラした瞳に見つめられた。



ああ…

夢のようなことを。



「馬鹿言うな。

俺は蟻だぞ?」

「いいじゃないか、蟻が歌ったらいけないの?」



俺は動揺していた。

バサバサバサッ…

机にあった山積みの本に手がぶつかり落としてしまった。



「「あ。」」



俺より先にチャニョルがその本を手に取る。



「歌のレッスン?演技のレッスンもある!

なんだ、やる気満々じゃん。」



ああ…

一番バレたくない奴にバレてしまった。



「俺は働き蟻だ。」

「うん?」

「働くのが、生き甲斐だったはずなんだ。

なのにお前がギターなんて弾くから…」






輝きたいと夢を見る。







ギョンスお誕生日おめでとう!
坊主効果で更に顔面が男前さが増しましたね…♥



FC2blogranking

にほんブログ村 BL・GL・TLブログ 二次BL小説へ

にほんブログ村
スポンサーサイト

おまけ拍手
PageTop

コメント


管理者にだけ表示を許可する
 

管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます

| | 2018-01-12(Fri)12:34 [編集]


1月12日

ギョンス センイルチュッカヘ!
本当ですね
口数が少なくて 男らしくて
益々 大人になった ギョンス
真面目に働く アリさんが
ギョンスらしいです
明るくて キラキラな
そして少し チャラい(?)チャニョル!
眩しくて 憧れちゃいますよねぇ〜
キリギリスも 長生きできて
アリさんの ギョンスと
一緒に生きていけたら いいですね(*^^*)

rabikina | URL | 2018-01-12(Fri)14:56 [編集]


管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます

| | 2018-01-12(Fri)23:09 [編集]


Re: 鍵コメFさん

坊主で、男前って…
顔が良くても難しいのにギョンスはそれをやってのけますね!
あの、トレカ…己の坊主の魅力に気づいてしまったんじゃないかと思ってます。
ギョンスってなかなかマニアックなところがあると勝手に思っている…いい意味の変人だと思ってます。

蟻さんですが、夢を見てる蟻さんです。
ちょっと不思議な奴です。

日色 | URL | 2018-01-14(Sun)01:28 [編集]


Re: 1月12日

rabikinaさん

蟻って地味なイメージにしちゃって申し訳ないですが…
勤勉で真面目でコツコツタイプ…
そうなの、無口で男前なの!!
チャニョルとは真逆のタイプなのになんか合ってていいですよね♥
そんな彼に憧れるんじゃないかな…と、勝手な妄想。
はい、愛の力で長生きしてほしいです笑

日色 | URL | 2018-01-15(Mon)07:43 [編集]


Re: お誕生日おめでとう!

鍵コメSさん

ボーズなのに、人気なアイドルって凄いなと…
顔面力半端ないですよねっ!!
(´ω`)妹さんとお祝いしたんですね~
忙しいギョンスですがちょっとはそのひとときを楽しんでほしいですよね♪

日色 | URL | 2018-01-15(Mon)07:46 [編集]