体育会系男子の事情34

【カイ・シウミン】


シウミン・・・大学4年
カイ・・・大学1年

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ぬくぬく毛布に包まれて…

目を閉じたままでも感じる人肌の温もり…



ぎゅっ…と、抱き締めると。

ぎゅって抱き締め返される。




『カイ…起きろ』

「ん…」




優しいあの人の声が聞こえる。




ふにっ…

唇に触れられる。




くすぐったい…




ふにふに…

唇を触れられて…ああ、ミンソク先輩の唇を思い出す。




俺は、思わず彼の唇を…




***



「カイ！着いたよー！！」

「ふぇぇ？！」




タオの揺さぶりが、揺りかご効果で全然起きれなかった。

俺は、どうやらトイレ休憩さえもずっと寝てしまったみたいだ。

俺たちは、先輩たちよりも早く降りて下の荷物を取り出している。



２年、３年生と、次々に降りてきて…

最後に４年生が降りてきた。






ミンソク先輩は、やっぱりルゥハン先輩と一緒にいる。





昨日は…避けられて、そのあと部屋で待っていたけど寝てしまったみたいだ。

起きたら…毛布が肩に掛かってて…実は凄く嬉しかった。




でも、直接"ありがとう"って言えない…

勇気がない俺。




また、避けられるんじゃないかって…不安なんだ。




「カイ、手が止まってる！」

「あ、ごめ！」




セフンが注意する。

「ったく、銅像かよ。」

「黒いだけに…って、おい！」

「ひゃひゃひゃ！！」




「お前らー！はしゃぎすぎ！！」

と、チャニョル先輩に注意される。





「「「は、はい！」」」




結局、全員注意された。

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カイ達が、２年生に注意を受けている。


「一年、楽しそうだなぁ。」

と、スホが注意されてるのを微笑ましく見ている。




「そだな。」

ふぅ…

カイは爆睡していて、休憩中も話しかけられなかった。




朝のおはようを言うタイミングを完全に失った。



…すでに昼過ぎ。

"おはよう"とかおかしいよな？




「各自、荷物を置いたら

13時…半かな？ここの学食集合！」




スホが時計を確認しながら喋った。

すると、一年が荷物を持ちながら合宿は所に走っていく。





ああ、カイ…

昼一番の"こんにちは"も言えなかった。





***


合宿所は、所謂民宿みたいで学年別の部屋になる。

部屋に荷物を置くと、4年は昼飯まで暇だ。

俺は、一人で自販機に向かってうろうろして、カイがどこにいるか探していた。





…あ！

と、思ったらセフンだった。

いろいろ荷物を持っている。




一年は、バタバタみたいだ。

夜に出直そう。




部屋に戻ろうとして、襖を少し開ける。


「俺、ミンソガの隣ねー。」

と、ルゥハンが布団をいそいそ敷き始めている。



「流石に早くないかぁ？」

スホが苦笑いしている。




うむ、確かに。

まだ、昼ご飯食べる前の一息に過ぎないと言うのに。




「うるせーなぁ、イメトレだっつの！！」

「イメ…？」

「ほら、部屋替えだしな！」

「あ、あー…あれか…」





ダンッ

その時に、俺は襖を開けた。




「あ、ミンソガ！」




「その件だが。

…取り消してほしい。」



「え？」






「部屋替えはなしだ。」

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ってことで始まります。


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