
体育会系男子の事情
ルゥハンとシウミン一年生の時のお話
ざぶんっ…!!
ジャージを着たまま落ちた彼…
「わぷ…ぁっ…」
バシャバシャと、彼は手を動かし必死だ。
はぁ…
着衣したくらいで、このザマかよ。
「ん…はっ…うぷっ…」
ん?なんか様子が変だな…
今にも沈みそう?
「る…」
彼と目が合う。
俺は咄嗟に手差しのべ…
「何やってんだ!!」
その一言で、手を引っ込めた。
スホは、手を差しのべて…
ぐいっと彼をプールサイドに手を掴ませる。
「はぁ…はぁ…」
それでも、彼はなかなかプールから出ることが出来なくて…
身体をずるずると前に引きずる。
チッ
…被害者面しやがって。
「ミンソク、お前そんなのつけてたのか?!」
「…」
見ると、彼は筋トレ用の重りを足首に巻き付けていた。
流石の俺も、少しビックリしてしまった。
あれでプールの中に…?
「そんなの意味ねーのに。
ばっかじゃねーの?」
「ルゥハン!」
スホの叫ぶのを無視して…
俺は、シャワー室に向かった。
******
シャワーは、いろんな音を掻き消す。
ああ、イライラする…。
あーゆー、影で努力とか?
スゲームカつく。
意味ねーんだよ、陸とは違うんだから。
意味ないのに…。
"いや…綺麗だなって。
まるで、人魚だ。"
くそっ…
女扱いされてスゲー腹立つ…
…はずなのに。
きらきらした瞳が、頭から離れない。
いつのまにか一週間がたった。
俺は、あれから学校のプールに寄り付かなくなり
今日の練習が、久しぶりとなる。
だってあいつに会いたくなかった。
手を差し伸べた時の事を思い出すから…
俺以外の一年はまだ練習できないらしい。
皆の視線はいつもは気にならないはずなのに…。
遠くからの彼の視線だけは気になる。
イライラする…。
なんなんだ一体…!!
俺はわざわざ、プールから上がりつかつかと彼の元へ向かう。
「おい。見るなって言っただろ。」
俺は彼を睨む。
しかし…彼は全く怯むことなく答える。
「…何をそんなに怒ってるんだ?」
「怒って…?!」
彼は、俺に対してびくびくしない。
それも苛立たせる一つだ。
「人魚って言ったことか?」
「くっ…おまっ」
「それはお前の弱点だな。」
「は?」
「ルゥハンの弱点
見つけたよ。」
「一年、今から練習開始。」
「「はい!」」
練習が終わった2年に呼び掛けられ彼は、走っていく。
「じゃあ、練習終わったらな。」
彼は、プールへ向かう。
そう、今日の放課後は彼の退部が決まる日。
また明日
お返事ぼちぼち返信致します…m(__)m

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