体育会系男子の事情52

【カイ・シウミン】


シウミン・・・大学4年
カイ・・・大学1年

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まさかの練習中に呼び出しをくらう…

「な、なんですか？」



俺は、びびっていたが出来るだけ堂々と答えた。




「お前、何どさくさに紛れて告ってんだよ。」

「えっ…！」




ば、ばれてんの？！




「お前がぎゃーぎゃー騒いだせいで優勝逃したんだ。

…土下座しろ！」

「なっ…！」



いや、まてまて。

おかしいだろ！！



「ミンソク先輩のお尻触りまくった癖に何いってるんですか！」

「はぁぁ？！目の前のぷりちーなけつ触って何が悪い！！」




「悪いです！」




はっ！

俺ってば、つい大きな口を…！！




と、思ったら…

ぽんっと、肩を叩かれた。




「す…すみませ…！」

「ま、お前も残念だったな。」




「え？」




耳元で囁く…

「こ・く・は・く、だよ。」




囁かれた方の耳を塞ぎながら離れる。



「くっ…あれは、聞こえなかっただけで…！」




ふふっと笑われた。

それは、とても美しい笑顔。





「あの距離で聞こえないわけないだろ？」




な…。




「全学年集合ー！」

と、絶妙なタイミングでスホ先輩から集合が掛かる。




「ほぉ～い！」

持ち前の瞬発力でルゥハン先輩はささっと行ってしまう。




俺もそのあとを追う。




聞こえてるわけ…ないよな？

ルゥハン先輩には聞こえたからってミンソク先輩が聞こえてるとは限らないし。


いや、聞こえてるのに知らないふりしてくれてるのとか？？

いやいや、ルゥハン先輩に騙されるな…！！



で、でも、もし…

聞こえていたら？

お、俺は一体どうすれば…！！





ルゥハン先輩はくるりと振り返った。




「あ、明日の朝練は覚悟しとけよ？

生き地獄みせてやるからな？」




ぱっちん！

と、ウインクされ…




サーと、血の気が引く音を聴いた。




***



「今日の午後は、予定通り。

…そして、本日の夜練はなしとする。」





「「はい！」」

コーチからの突然の、サプライズ。




そのあと、スホ先輩から明日のスケジュールについて簡単に説明される。




「明日は団体戦中心の練習する。

学年関係なく何パターンもするからそのつもりで。」




今までの練習でのタイム＋記録会を考慮してリレーをするらしい。

基本的には、タイムだが…チームプレーなども今後のリレーメンバーを決める要素となるらしい。




ってことは、ミンソク先輩とも同じチームになれるのかな？

…般若とも同じになる可能性もあるけれど。




「と、言うことで午前練習は終了！」

「はい！ありがとうございました！」




午前練は終わり、１年全員は昼食の準備に向かった。

(ちなみに２年は、プールの片付けである。)

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－練習後－


今日は１日、ルゥハンは俺に近づくのは禁止されているので
とてつもなく自由である。



が、しかし…

何故かスホが監視役で俺の側にいた。



「なぁ、スホ。」

「んー？」


少々邪魔である。


「俺、カイのところ行ってくるから。

じゃ。」




「え？！ちょっと待てー！」



早速昼食の準備をしているカイの所にいこうとすると呼び止められた。



「…何だ？」

「せめて食後にしたらどうだ？

今忙しいだろうし。」



「なるほど。」



確かにそうだった。

ルゥハンがいないからつい、身勝手な行動に出てしまう気がする。



「全く…ルゥハンはルゥハンだけど。
ミンソクもミンソクでカイに夢中だな。」

「む。スホには、お見通しってわけだな。」




俺の弟への愛情ってやつが！！




「全く…いちゃつくのも休み休みにしたらどうだ？

ビーチフラッグの決勝の時もさぁ…」




「ぬ？」

いちゃつく？

ふと、現れた疑問を思い出す。



「そういえば…

ビーチフラッグの決勝、何かあったのか？」

「え？聞こえてなかったのか？！

だから、優勝したのかと思ったのに！」



「えぇ？！

教えろ！教えてくれ！！」




な、なんだ？！

気になる！！






「じ、実はさ…」





俺は、スホから…

衝撃的な事実を聞くのである。

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