体育会系男子の事情61

【カイ・シウミン】


シウミン・・・大学4年
カイ・・・大学1年

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ベンチコートがもこもこしていて愛くるしいハムスター…ではなく！

ミンソク先輩がいた。




「出来たら参加しようと思ったんだが…

どこ行くんだ？」



ミンソク先輩は俺を見て言った。



「ど、"ドーバー海峡"をするので海パンを取りに向かいます。」

「ぬ？何故に？」



俺が言う前にルゥハン先輩の口が開く。



「ミンソガ、カイはね…

縄跳びを忘れたんだよ。」



ミンソク先輩が目を大きく開く。



「せーっかくの朝練に支障をきたしたんだよ。
これって、ちゃんとした罰が必要だよね？」






「…そうだな。」

その言葉に、１・２年は少しの希望も砕けちり…部屋に進もうと歩きだす。






しかし…






「…み、ミンソガ？？」

何故かミンソク先輩もこちらに歩み寄ってきた。






「俺もやる。」

「「え？！」」





俺と、ルゥハン先輩の声が重なる。

「俺が前もって３年に指示しなかったからだ。

ルゥハンの朝練に支障をきたしたのは俺のせいでもある。」




「な、何いっちゃってんのミンソガ！！

ミンソガは関係ないし…それに体調が…！」

「体調とか、もっと関係ないだろ？」




ルゥハン先輩の必死の説得にも動じないミンソク先輩…





「とにかく、俺のせいだからやる。」





「違うよ！ミンソガのせいじゃない！！

カイは、縄跳び持ってきてないことわかってたんだから！」





視線は、ふたりではなく俺へ…





やっぱり全部知ってたんだ。

しかもそれをミンソク先輩に言うなんて…

ああ…もうダメだ。




「カイ…そうなのか？」





俺は、ゆっくりと頷いた。

ああ、信用を失った…





嫌われたかも…






「だからってな…ルゥハン。

俺との約束忘れたのか？」




ルゥハン先輩がピクリと動く。




「二度とやりたくないって思った。

理不尽だとも思った。

苦しいからこそ忘れない思い出を最後まで胸にしまっておこうって…」





…そうなんだ。

俺の知らない過去があるんだと思うと胸がチクリと痛い。





「そ、そうだけど…。」

「ってことで、俺はやる。」

と、ミンソク先輩は誰よりも前に立ち、進みだす。






「わ、わかったよ！！

やめる！罰メニューはなし！！」






ルゥハン先輩が、ミンソク先輩を止めるために言ったと思うのだが…

１・２年は、ほっとしたに違いない。






しかし…






「カイ、お前は特別メニューだからな。」




俺を見ながら…

怒っているように冷たい表情でミンソク先輩が言った。

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遅くなりました。


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