
シウミン・・・大学4年
カイ・・・大学1年
"本気"
何のことだろう?
それが、水泳のこととなると…
今まで、手を抜いていたってことになるんだろうか?
「本気?」
そう、やっと言葉に出来たときには彼は既にウォーミングアップを始めていて…
その事について深く追及することはできなかった。
紅白戦は、人数が増えたメドレーリレーのようなものだ。
背泳ぎ→平泳ぎ→バタフライ→自由形…
の、順番は変わらず種目の人数が増えるらしい。
お互いのチーム別で、準備体操など始まる…
「あー…チェン緊張するね。」
「そうですね。」
レイ先輩とチェン先輩が仲良くストレッチしながら話をしているのが聞こえてくる。
決して盗み聞きではない。
二人が隣だから聞こえてしまうだけである。
「誰が一緒に泳ぐのかなぁ?」
と、レイ先輩は隣のチームを見る。
レイ先輩は、フリーの一巡目を泳ぐ。
二巡目は俺。
「うーん…タオかな?
あーでも、バタフライじゃなかったらミンソク先輩でもあり得そうですし。」
「はー、緊張するぅ。」
と、どさくさ紛れ?に、チェン先輩に抱きついている。
ふむふむ。
ミンソク先輩は、手広くなんでも出来るみたいだ。
「大丈夫ですよ、レイなら。」
「ふふ、チェンがそう言ってくれるなら大丈夫だね。」
と、既に二人の世界だ。
ぺっちーん!
頭を叩かれる。
「てっ…!」
振り向くとストレッチ中のベッキョン先輩に叩かれた。
「おい、ちゃんと押せよ!」
「は、はい!
すみません!!」
そうだった!
俺はベッキョン先輩の背中を押さなきゃいけなかった。
「で、緊張してんの?」
俺の様子が変だと思ったのか、優しい一声を掛けてくれる。
「あ、はい…ちょっと。」
「大丈夫だよ、あっちにはチャニョルもいるし。」
遠くを見ると明らかに緊張してガチガチのチャニョル先輩…
「にょる先輩…って遅いんですか?」
「遅くはない…けど、すぐバテちゃうからなぁ。」
「な、なるほど…。」
確かに疲れやすい気がする。
「あ、でも、ルゥハン先輩はわっかんねーなぁ…」
と、ベッキョン先輩が呟く。
「え?」
「あの人、多分セーブしてるから。」
セーブ?
「おーい、ホワイトチーム集まれー」
と、俺が集まり辛い名前を勝手に付けてスホ先輩が叫ぶ。
そう、もうすぐ紅白戦は始まる。
「落ち着いて行こう。」
「「はい。」」
「そう、"大丈夫だ"と己を肯定するんだ!
…かの有名なモハメド・アリも言っている
"肯定の繰り返しが信念に繋がる。それはいずれ確信に繋がる"
…と。
更にいうとだな…もっとぐっとくる名言を残していて…くどくどくど」
は、話が長くなりそう…
な、ところを。
「おい、時間だ。」
と、ミンソク先輩が、こちらにやって来て止めた。
「あ、もうそんな時間か!
みんな並べー!」
と、慌てて俺達は移動する。
第一種目は、背泳ぎ。
ベッキョン先輩と、チャニョル先輩が並び位置について…
ピーと、ホイッスルが鳴った。
2月3日レイの部分をバタフライ→フリーに変更しました。

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