近距離恋愛の事情12

【チェン・レイ】



二人のなれそめスピンオフ

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練習は紅白のチームで行われる。

紅白戦は、チャニョルとベッキョンとも離れてしまった。





「えー、おまえとかよ！」

「なんだよベッキョンひどっ！」




なーんていいながら二人は体操したあと柔軟している。





「はぁ…」





憂鬱だ…

2年生は2年生で組んで柔軟しちゃってるし。





俺はどうすれば…





「チェン」

「は、はい！」

「一人なら、俺らと柔軟しようか？」







「え？！」

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はぁぁ…




チェンとチームが分かれてしまった。

同じチームだったらぁチェンと体操して…

柔軟して…そう、開脚したチェンの背中を押してあげたりして…





"レイ先輩…痛い…も、無理です。"

"大丈夫、ゆっくりゆっくり…頑張ったらご褒美あげるからね。"



"ご褒美…？"

"それは、寮に戻ってからの秘密だよ。"





なーんて、あんなことこんなこと…

できたのにぃ…！！






チェンに触りたくて触りたくてたまらない。

いままで我慢してた分、妄想までしてしまうほどに。





ちっ…





そんなに世の中上手くいかないみたいだ。





いやいや。

合宿が終わったらの我慢我慢！！

極上の甘美なスパイス…！！








ふふふふ…







変な虫が付かないための根回しもバッチリしといたからね。




─昨日の出来事 ─



「…いいか？

ぜっっったい、チェンに近づくな。」



同じチームじゃないとわかった瞬間、僕は同期に念押ししといた。



「…はぁ？

何言って…」




カッ！！

「ひぃ！」





「そ、その目怖いからやめてくれ…」

「え？

どうしたの？？」




ただ目を見開いただけなのに…




「わ、わかったよ。

何がなんでも近づかねーよ。」






─昨日の回想終─



と、念押ししたものの…

柔軟でまさか一人になるって想定を考えていなかった。





一人でおろおろしている子羊ちゃん…！！





ああ、チェン…

いっそ僕が側に…！！

と、足を動かそうとしたら…






3年生のミンソク先輩！

…と、ルゥハン先輩が側に来ていた。






ルゥハン先輩は明らかに嫌そうな顔をしている。
あ、確か先輩はミンソク先輩が好きなんだっけ？





…なら安心か。

と、気持ちを切り替えて柔軟しようとしたら…





「レイ、ちょっといいか？」






４年の先輩に呼ばれた。

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なんと、ミンソク先輩が心配して来てくれたのだ。



「一人じゃちゃんと柔軟できんだろ？」

「あ、ありがとうございます。」


「あぁ～ん、ミンソガぁ～

二人で柔軟しよって言ったのにぃ」




そして…ルゥハン先輩も。




ルゥハン先輩がミンソク先輩に対して異常な執着心があるのは有名だ。

敵と見なされると消されると噂も…





「す、すみませんすぐ終わらせます！」

「なに言ってるんだ、怪我したら困る。

ちゃんとやらないと。」




だ、だってルゥハン先輩が睨んで…




「そーだよチェン、ちゃあぁんとやらないとぉ。」





ひぃぃ…














結局、ミンソク先輩が俺の柔軟を手伝ってくれて…

俺はルゥハン先輩の背中を押している。




ぎしぎし…



「い～なぁ～お前ミンソガに触ってもらってぇ。」

「す、すみません…」




柔軟だから触るとか触らないとかそーゆー問題じゃないんだけど…




触らぬ神に祟りなし…！




変なことは言わないようにしなくては。




「あ、でもぉ…

レイにこの状況見られたら焼きもちやかれっかな？」

「え？」





にひひっと笑うルゥハン先輩。

も、もしかしてバレてるの？




俺は冷や汗を掻く。

「あ、あの…」


「って、あれぇ？

レイいねーな。」




…ほんとだ。

確かに居なかった。







そして…

紅白戦が始まるホイッスルがなったのである。

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